英語コーチングって結局何なの?値段が高いだけで意味や効果がないとも聞くけど…
「職業は英語コーチです!」と伝えると、TwitterなどのSNSや実際にお会いした方々からまず聞かれるのが、「コーチングって何ですか?」というシンプルな質問。
(今回の記事では英語のコーチングをする人=英語コーチ、という解釈で進めていきます)
私も自分自身が英語コーチになるまでは、コーチングとは…??、英語を教える「先生」とは何が違うんだろう?と思っていたのでこの疑問には納得です。
また、一般的にコーチングそのものの値段は決して安くないので、今の英語コーチングの会社に入ったときも「それにしても、高くない…?」と正直思ってしまっていました(笑)
ただ4年間約100人以上の生徒さんのコーチングをしていく中で、コーチングの魅力や価値、そして教えること(ティーチング)、つまり「先生」との明確な違いがわかってきました。
今回は自身の経験をもとに、英語コーチングとはそもそも何なのか、英語コーチングの意味や効果の有無について個人的な意見を書いていきたいと思います。
英語コーチの立場として書くとメリットに多く触れてしまいそうになるので、できるだけ冷静に客観的なデメリットなどもきちんと書いていこうと思います。
この記事を読み終わる頃には、下記の疑問が解消されているはずです。
- 英語コーチングとは?
- 英語コーチングに意味や効果はあるのか?
- 英語コーチングのデメリットは?
英語コーチのお仕事に興味がある方にも、きっと有益な情報になるかと思います。
それではいってみましょう!
目次
英語コーチングとは?
それではまず結論からお伝えしていきます。
英語コーチングとは、
生徒さんの英語における課題発見、
適切な教材・トレーニング方法・課題解決方法を提示、
そしてそれらを効果的かつ効率的に実践するためのモチベーションやスケジュールを管理し、
英語学習にまつわる全てのことをサポートし、目標達成を実現すること。
です!(※様々な定義があるので、あくまでも個人的な見解です。)
いやいや、eichan。長すぎてわけわからんよ!
と言われてしまいそうなので(笑)、具体的に英語コーチングの流れを図解してみました。
このように英語コーチングには大きく分けて7つのステップがありますが(さらに細かくわけることもありますが、わかりやすく7つに限定しています)、
これらの流れ全てに沿って生徒さんに伴走するのが英語コーチのお仕事です。
ティーチング(教えること)は ③「教材・トレーニング方法の選定 / ティーチング」 にフォーカスすることが多いのに比べ、コーチングは ① – ⑦ まで全ての工程をフルサポートしていくというイメージです。
1日中生徒さんの課題発見や効果的な学習方法について考えたり、ラインやメールでやり取りをすることもあるので、サポートの範囲が広くなる分、コーチング全般は価格が高い傾向にあります。
よりわかりやすくイメージしていただくために、① – ⑦ の各項目で英語コーチが行うことを細かく見ていきます。
① 目標設定
英語コーチがまず初めに行うことは、生徒さんの目標設定です。
目標設定はコーチングの真髄、と言っても過言ではない最も大切なことです。
なぜなら、目標が決まっていないと熱量をもって学習を継続できないため。
目標設定とはすなわち、「英語をどんな風に使えるようになりたいのか」という理想の未来を設定することで、モチベーションを最大限高めた状態を作ることを指します。
設定する目標としては、定性的/定量的、短期的な目標、中長期的な目標など、人によって様々に異なるので、生徒さんと相談して固めていきます。
「TOEIC600点を取りたい」などの定量的にわかりやすい目標ではなく、「なんとなく英語ができるようになりたい」というご要望もあるので、
英語コーチは定量的な数字を使ったり、英語をどういう風に使えている状態が生徒さんのなりたい姿なのかを探ったりしていきます。
② 課題発見・分解
生徒さんとの目標設定が済んだら、続いて英語コーチは課題発見・分解を行なっていきます。
課題発見とはすなわち、生徒さんの弱点を見つけること。
弱点の部分を見つけ重点的かつ徹底的に学習していただくことで、効率的な学習を実現することができます。
課題発見がずれていると後から軌道修正が大変なので、コーチの分析力や経験がものをいう項目になります。
また、生徒さんの課題は実は生徒さん自身が一番よくわかっている(認識できていないだけで、心の奥底にはある)という状況も多いので、
それをヒアリングなどを通じて最大限引き出すのも、客観的なサポーターである英語コーチの役割です。
③ 教材・トレーニング方法の選定 / ティーチング
目標設定・課題発見が済んだら、続いて英語コーチは教材・トレーニング方法の選定、ティーチングを行っていきます。
当然弱点がわかったら次は、「じゃあどうやって弱点を改善するの?」と疑問がわいてきますよね。
この疑問を解決すべく適切な教材、トレーニング方法を選んでいきます。
また、この時点で生徒さんの弱点や課題がわかっているので、直接ティーチングをして弱点を改善していくというパターンも多いです。
私自身英語講師(ティーチング)の経験もありますが、ティーチングはこの部分によりフォーカスをおいているイメージです。
例えば、生徒さんの弱点が「5文型がわからない」という場合は、5文型について直接解説をすることで素早く課題解決することができますよね。
(とはいえ「なぜ分からないのか」「何がわからないのか」を深堀りする必要はあります。)
④ 学習実践
適切な教材やトレーニング方法が確定したら、英語コーチの次のステップは生徒さんに学習実践していただくことです。
こちらもコーチングの流れの中で肝となるもので、どれだけ教材やトレーニング方法が良くても、生徒さんに学習させられなければ意味がありません。
学習実践とは主に生徒さんが自習することを指しているので、日々学習が進んでいるか、そしてモチベーションやスケジュールが問題ないかをコーチは徹底的に確認していきます。
学習を実際に行っていただくためのコミュニケーションも非常に重要で、LINEなどのチャットアプリで生徒さんのモチベーションを上げるメッセージや、
英語に関する有益な情報をお送りしたり、リラックスできる動画を送ったりすることで生徒さんの学習や、生活とのバランスをサポートします。
これにより、1日30分を学習が続かなかった生徒さんでも1日2時間以上、半年以上は学習を続けていただくこと、それ以上も十分可能です。
⑤ 振り返り
生徒さんに毎日学習を実践していただき、学習が正しく進んでいるか、学習内容は定着しているかを確認するために、週に1-2回程度、面談で1週間の振り返りを行います。
面談では、主に1週間の効果測定としてのテスト、現状の課題発見、質問&疑問解消、次週のアクションプランなどを決めていきます。
テストの結果に応じて学習方法や学習の質について修正する必要がありますし、英語以外の生活や仕事で何かが起こっている場合は英語学習の優先度を調整する必要も。
また、次の1週間を最大限モチベーション高く頑張っていただくために、面談の中でやる気を引き出すべく面白いコンテンツを準備したり、工夫した面談デザインもしていきます。
⑥ 課題解決
① – ⑤ までの流れを繰り返し、着実に進めていくことができれば生徒さんの課題(弱点)は徐々に改善され課題解決、つまり英語力が伸びていきます。
生徒さんご自身が認識できるレベルまで英語力が伸びていくと生徒さんのモチベーションも爆上がりするので、英語コーチとしては非常に嬉しい瞬間です。
- 英語の会議が以前よりもクリアに聞こえた
- 外国人の上司に対してしっかり意見が言えた
- TOEICの点数が上がった
- TOEFLの点数が上がり海外の大学院が圏内になってきた
などなど元々課題だったもの(できなかったこと)が少しずつ解決していきます。
しかし、当然課題が1つということはなくまだ解消されていない課題も残っているので、① – ⑤ の流れを繰り返して全体的な英語力の向上を図っていきます。
⑦ 目標達成
① – ⑥までを繰り返したら、残りは最終ステップ!目標達成のタイミングがやってきます。
この瞬間は本当に最高の時間で、生徒さんの英語が格段に変わっていたり、転職が成功したり、英語を使うことに自信満々になっていたり。
生徒さんが満足される状態まで伴走できたことは英語コーチとしても誇らしく、「〇〇さん(コーチ)のおかげで人生が変わりました」などのとても嬉しいメッセージをいただくこともあります。
英語コーチと生徒さん、英語学習というテーマでつながっている関係ですが、それでも人生の一部に関わることができるというのは非常にやりがいがあります。
英語コーチングに意味や効果はある?
ここまで大まかに英語コーチングの流れを解説させていただきましたが、なんとなくイメージは膨らんできましたでしょうか?
続いては、英語コーチングに意味や効果はあるのか?について。
こちらも結論からお伝えすると、個人的には意味や効果は十分あると思っています。
「意味」は自分にとって意味があるのかという主観的な話になるので、主観的な点から。
「効果」があるのかという点は、客観的に生徒さんのデータを元にお伝えします。
英語コーチングに意味はある?
英語コーチングに意味があるのかないのかについては個人的な感覚によるとは思うのですが、個人的には意味があると強く感じています。
これは私が英語コーチングを仕事にしているからということではなく、実際にコーチングを体験して感じたことです。
私は自分自身でもコーチングを体験してみようと6ヶ月にわたってライフコーチングを受講していましたが、生活習慣が大幅に変わりました。
ライフコーチングとは?
人間関係、仕事や家庭などあらゆるシーンにおいて、ポジティブな心理状態を作ることの手助けをするコーチング。英語コーチングと類似している点も多い。
具体的な生活習慣の変化としては、もともとあまり好きではなかった読書・筋トレ・朝活を毎日生活に取り入れることができるようになり、今でも継続することができています。
コーチの方に目標の引き上げや声がけ、モチベーションアップしていただいたおかげで、目標であった「QOLの向上」を達成。
英語コーチングでも、生活の中に英語学習を当たり前に取り入れられる状態が作れることは往々にしてあるので、一定の意味はあると考えています。
英語コーチングに効果はある?
続いては効果についてですが、生徒さん100人以上をコーチングしてきた経験から、効果があると断言できます。
コース終了後にいただいたアンケートでは平均満足度4.7点/5点(9割以上)以上の評価、定量試験の Versant やTOEIC、TOEFL / IELTSでも多くの方が成果を出されているので、一定の効果の証明にはなっていると思います。
また、数字だけでなく生活習慣全般が改善されたりQOL(生活の質)が高まったとおっしゃってくださる方も。
もちろん全員に効果的とは言い切れませんが、効果を感じられている方は全体として多い印象はあります。
eichan、それはポジショントークでしょ〜!
と言われてしまいそうですが(笑)、
自分がコーチングに従事しているからというバイアスも少なからずあると思うのですが、自分が担当した生徒さんだけでなく他のメンバーや知り合いの生徒さんなど多くの方をみて総合的に意味や効果があると感じています。
ただ、当然英語コーチングで効果が出にくいという場合もあって、それはコーチと生徒さんの間で信頼関係が築けなかったときです。
特に英語コーチングは生活全般に伴走するので、コーチのことを一度疑い始めてしまうとうまくコーチングが進まないということは必ずあります。
これは英語コーチ側が仕事をおざなりにしたり生徒さんに対して不誠実なことをしてしまうケース、そして生徒さん側もコーチに対して「お客様は神様だからなんでもやれ」みたいな態度で接っしてしまったり、
無理なゴールを設定してしまったりで起こることがしばしば。
英語コーチと相性が合うかを確かめるためにも無料体験を利用したり、コーチのSNSで人となりをリサーチするということを、強くおすすめします😊
英語コーチングのデメリットは?
ここまで英語コーチングの概要、意味や効果についてお話してきましたが、自分が従事しているからメリットを多く書いているということは否めないです(笑)
そこで、しっかり英語コーチングのデメリットも書いていきます。
① 値段が高い
② 続けられないリスクがある
③ 成果はコーチの質に大きく依存する
値段が高い
英語コーチングのデメリット1つめは、値段が高いことです。
先ほどの英語コーチングの流れの図で見ていただいた通り、英語コーチングは英語学習全般に加え生活のスケジュールやタイムマネジメントをフルサポートするという性質上、高単価になりやすいという背景があります。
ただこの背景を理解していたとしても、500円という低価格でオンライン英会話ができるこの時代、とにかく価格競争の激しい英語学習業界においては値段が高いと感じる方は多いと思います。
お金に対する価値観も人それぞれですし、安価で英語学習を続けていてもなかなか成果が出ず、結果的にいろいろなことに手を出してしまい気づいたら大金を使っていたというケースもあるので、
コーチングにご興味がある方は、自分にとってのメリットとデメリットを整理してから体験してみることをおすすめします。
続けられないリスクがある
英語コーチングのデメリット2つめは、続けられないリスクがあることです。
英語コーチングの継続率は比較的高い傾向にありますが、実際にコースを始めてみて学習継続ができなくなってしまうというケースは当然ながらあります。
特に、お仕事や家事・育児など生活面で多忙な方も多いので、どうしても英語学習の優先度を下げざるをえず、続けられなくなることがあります。
コースにお金を払うことで「こんなに払ったからには意地でもやらねば!」という強制力になったり、
ちょっとサボろうかなと思ったタイミングで英語コーチから連絡が来たりするので (笑)、自分一人で学習する場合に比べ継続はしやすい状態ですが、それでもやはり学習継続は簡単ではありません。
成果はコーチの質に大きく依存する
英語コーチングのデメリット3つめは、成果はコーチの質に大きく依存することです。
個人的にこれが一番のデメリットだと思っています。
英語コーチングの成果は、間違いなく英語コーチの質によって大きく異なります。
ここでいう英語コーチの質とは、英語を教える力、英語学習を続けさせる力、コーチ自身の英語力・英語に関する知識量、コミュニケーション力、折衝力、などのことですが、経験や人柄によってどうしても差が生まれます。
また、どれだけ知識や経験があるコーチでも人間なのでどうも相性が合わないという場合もあり、「期待していたものと違った」ということは起こり得ます。
大手コーチングスクールなどはコーチの人数が多いので、コーチの実力や熱量も正直ピンキリです。良いコーチ(=人間同士の相性が合うコーチ)と出会えるかどうかは、ある意味「運任せ」というのは大きなデメリットだと思います。
まとめ
今回は、英語コーチングの概要、意味や効果、デメリットについてお伝えしてきました。
【英語コーチングの意味や効果】
- 主観的には、自分がコーチングを経験したことから意味があると感じている
- 客観的に数字を見て、効果は出ていると感じている
【英語コーチングのデメリット】
- コスト
- 継続のリスク
- コーチの質
英語コーチをしているので少し偏った見方になってしまったかもしれませんが、少しでも英語コーチングに対するみなさんの疑問や不安が解消されていたら嬉しいです。
私自身英語コーチが天職だと本気で思っているくらい、英語コーチのやりがいや面白さを日々感じていますし、
大好きな仕事なので今後は英語コーチングを通じて人生が変わられた生徒さんのエピソードや英語コーチングの魅力なども、どんどんブログやSNSで発信していこうと思っています!
自分もまだまだ若輩者なので、これからまだまだ精進していきます💪
英語コーチングやティーチングを通じて達成していきたい私の目標や夢は、こちらの記事で語っています😊
英語コーチングの流れを1から解説した記事もシリーズ化しているので、コーチングにご興味がおありの方はこちらをご覧ください。
英語コーチングに関してのご質問や気になることなどがあればコメントやTwitter(@eichan_ruh)、ブログの「お問い合わせ」からご連絡いただけたらと思います。
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それでは、今回も最後まで記事を読んでくださりありがとうございました!