みなさん、こんにちは。
英語コーチの岡田匡史(eichan)です。
今回も恒例の、クライアントさんからの嬉しいご報告から!

Versantスコア54点(2026年7月3日_B1+)から、


68点(2026年8月28日_B2+)まで2ヶ月でスコア14点アップ!!!👏
VersantはB1以上のレベルからさらにスコアを上げるのが難しくなる中、毎日2.5時間以上学習を頑張られているクライアントさんなので、このご報告をいただいた時はめちゃくちゃ嬉しかったです。
(かつこの後詳しく解説をしていきますが、Versantはスコアが上がったり下がったり、停滞したり、思うようにいかないなど本当〜に色々なことが起こる、難易度が高く、そしてある意味「謎多き」試験なのでなおさらです。半年〜1年学習してもなかなか点数が変わらない、みたいな怖いことも乱発したりします…!)
一般的に、Versantスコアを「1点アップ」させるには「留学1ヶ月分の学習時間」が必要といわれています。
実は最近このブログでは、『英語コーチ養成講座』の内容をはじめ、英語コーチングをされている英語コーチの方向けの記事を書くことが増えていました。
そこで今回は、改めて英語学習者の方にもきちんと役立つ記事を書いていこうということで、最近ご相談が増えている ”Versant” というテストについてちゃんと語ってみようと思います。
私自身、Versantには前職時代を含めて8年以上向き合ってきました。
自分でも何度も受験していますし、

(👆この記事を書く前日に、はじめて90点満点を取れました…!
82点→77点→84点→間に何年か挟み…→87点→74点→83点→1年挟み→90点! しゃ!)
英語コーチングでも、最近は特に法人案件などでは英語力を測る指標としてVersantを使うケースが非常に多いです。
また、個人のクライアントさんからも Versant 対策のご相談が少しずつ増えており、今後さらに受験する方は増えていくのではないかと感じています。
ただ、このVersant。
8年以上向き合っている私でも、まだまだ分からないことが多い、かな〜り奥の深い、謎多き試験です。
このある意味とても解説が難しいVersantについて全部の内容を1記事で解説するととんでもない長さになってしまうので、今後このブログやメルマガにて、
何回かに分けて【Versantシリーズ】として書いていきたいと思っています。
(私もまだわからないことは多く、英語業界の詳しい人みなさんに聞いても「TOEICのように完全に理解した」とは誰もまだ言えない試験だと思っているので、丁寧に解説していきます)
今回は第1弾として、まずは「そもそもVersantとは何なのか。なぜ今そんなに注目されているのか」ということについてざっくり解説します。
それでは、いってみましょう!
目次
そもそもVersantとは?

Versantは、世界最大規模の教育サービス会社であるPearson(ピアソン)社が開発している英語力測定テストです。
Pearsonは世界約200カ国で教育コンテンツや資格試験、能力測定などを提供しているグローバル企業で、Versantもこれまで160カ国、累計3,000万人以上に利用されています。
つまり、日本国内の英会話スクールが独自に作った歴史の浅いテストではなく、世界中の企業や教育機関で英語力を測るために使われている、世界標準の英語テストという位置づけです。
[Versant公式ページ]
ただ、日本ではまだTOEICや英検ほど知られていないかもしれません。
私自身もVersantを初めて知ったのは、約8年前に英語コーチングスクールで働き始める前のときでした。(当時は旧形式で、2024年から新形式に変わっています)
ただ最近は、企業の英語研修や英語力評価などで使われることも増え、私のクライアントさんでもVersantを受験する方が続々と増えてきています。
Versantの正式名称は ”Versant English Speaking and Listening Test” と言い、その名前の通り、スピーキングとリスニングの力を測るテストです。
大きな特徴は、パソコンやスマートフォンから受験でき、20分前後で終了すること。

(Writing Test, Placement Testなどもありますが、広く使われているのはSpeaking and Listening Testです)
さらに結果が受験後すぐに出るので、
・今、自分の英語力がどのくらいなのか
・数ヶ月の学習でどのくらい伸びたのか
といったことを定量的に確認することができます。
ただ、私はTOEFLやIELTSのコーチング経験も長いのでそれらの資格試験など「長時間かけてさまざまな形式の問題に取り組む試験」と比べると、
Versantは短時間で測定する試験である以上、どうしても得られる情報量には差があります。
そのため、現在の英語力をより多面的に、精度高く把握するという意味では、TOEFLやIELTSに分があります。
一方で、20分という短時間で手軽に受験できるため、継続的に英語力の変化を追えるという点では、Versantは非常に優秀な試験だと私は思っています。
また、短時間のテストとはいえ、AIによる自動採点と専門家による人間の採点できわめて高い一致率が確認されているなど、テストとしての信頼性もしっかり検証されています。
参考:Versant™ by Pearson English Speaking and Listening Test: Test Description and Validation Summary
つまり、TOEFLやIELTSほど多面的に英語力を測る試験ではない一方、短時間で現在地を定量的に把握し、定期的に変化を追っていくためのテストとしては非常に使いやすい、というテストなんです。
Versant のスコアは10〜90点

Versantのスコアは、Global Scale of English(GSE)という指標を使い、10〜90点で表示されます。
さらにこのスコアは、世界的な言語能力の指標であるCEFRにも対応しています。
ざっくりと対応を見ると、

という形です。
日本人の英語学習者のボリュームゾーンはA2レベルですが、
一つの目安として、そこから目指す方が多いのが43点以上のB1レベルです。
というのも、Versantの国内独占販売権を持つ日本経済新聞社のサイトでも、43点は「海外赴任の目安ライン」として紹介されているのです。
参考:https://school.nikkei.co.jp/nn/special/versant/versant-website-main/score/index.html
ただし、ここは少し注意が必要です。
このスコアはあくまで一つの目安であって、43点を取れば海外赴任後に何の問題もなく英語で仕事ができる、という意味ではありません。
実際の英語コーチングの現場で見ている感覚では、43点あれば一定のコミュニケーションは取れるものの、会議で速い英語についていったり、複雑な内容について自分の意見を伝えたりする場面では、まだまだ苦労することも多いレベルです。
同じように、59点を超えてB2レベルに到達したとしても、その会社や仕事で求められる英語力によって必要なレベルは大きく変わります。
例えば外資系企業などで日常的に高いレベルの英語を求められるのであれば、Versant的には67点以上(と定義されたりもしますが現場感だと61点以上でも、十分英語を活用できるレベルになっていることも多い)などを目指していく必要があるケースもあります。
(半年で43点から61点までアップされたクライアントさんが実践していたトレーニングは、下記の記事にまとめています)


なので、43点だから海外赴任は大丈夫、59点だからビジネス英語は十分、と考えることには慎重になりましょう。
Versantのスコアは非常に参考になる指標ですが、実際にどこまで英語を使えるかは、その人が置かれる環境や仕事の難易度によって大きく変わる、というのが、8年以上のあいだ英語コーチングの現場で200名以上のクライアントさんを見てきた私の感覚です。
TOEIC800点でもVersant30点台は普通にいる

実は、
TOEIC800点以上あるのに(CEFR は B2)
Versantは30点台(CEFR は A2)
という方は全く珍しくありません。
これはいわゆる「TOEICではスコアが取れるけど、英語を話そうとすると出てこない」という状態が、分かりやすく数字に表れているとも言えます。
TOEIC L&Rでは、基本的には英語を読んだり聞いたりして答えを選びます。
一方 Versant では、聞いた英語をその場で処理し、自分で英語を組み立てて話す必要があります。
なので、「TOEICのスコアが高いからVersantも高い」とは限りません。
逆に言うと、TOEICのスコアに自信を持っている方が初めて受験して30〜40点台、(20点台のことすらあります)だったとしても、そこまで落ち込む必要はありません。
それはこれまで身につけてきた英語力が否定されているというわけではなく、Versantではスピーキングやリスニングを中心に、TOEICとは大きく異なる力が求められているということです。
Versantのスコアが上がる・下がる理由にはブラックボックスなところもある

そしてVersantについて、ぜひ知っておいてほしいことがあります。
それは、Versantはスコアの動きがとても読みにくい試験だということです。
私自身8年以上この試験を定期的に受けてきていますし、クライアントさんのVersantにも多く向き合ってきましたが、採点については正直ブラックボックスな部分があるなと感じます。
例えば優秀な英語コーチを10人集めて、ある人の英語力を3ヶ月の Before – After で判定したとします。
そして10人全員が、
「この人は100%英語力が伸びている(もっと具体的に言うと、受講前はA2だったが現在はB1レベルにいる)」
と判断したとします。
それでも、Versantを受けるとスコアが前回と同じだったり、場合によってはスコアが下がったりすることが多々あります。
Versant自体は信頼性の高いテストですが、実際の受験では、問題との相性やテストへの慣れ、その日のコンディション、録音環境なども結果に影響します。
そのため、1回のスコアだけでその人の英語力を完璧に判断できるわけではありません。
なので、1〜2回のテストを受けただけで
Versantのスコアが上がらない
=英語力が伸びていない
と考える必要はありません。
(実際現場レベルで言えば、同日に2度試験を受けた場合に、スコアが大きく変わるということもざらです)
もちろん、複数回受験しても中長期的にスコアの変化や推移、そして試験を受けている感覚的な部分にも違いが見られないのであれば、学習方法を大きく見直す必要はあります。
ただ、Versantのスコアだけに一喜一憂するのではなく、実際のスピーキング力やリスニング力がどう変化しているのかについても、できればプロからフィードバックを受けながら確認していくことも大切です。
このあたりの「Versantのスコアが予想以上に上がる理由、逆に英語力が伸びていると思われるのに下がる理由」については、実はひそかに現場から求められているテーマだと感じています。
そのため、このテーマについては別の記事で詳しく解説していこうと思います。
Versantではどんな問題が出る?
では最後に、Versantでは実際にどのような問題が出るのか、今回は概要だけざっくり見ていきます。
Versantでは、Part A〜Fまで複数の形式の問題が出題されます。

それぞれのPartを簡単に説明すると、以下のような内容です。
(partDがおそらくダミー問題的に問題数が増えたりすることもあるのですが、そちらは明示されているわけではないので別の記事で解説します)
……………………………………………
Part A:質問に短く回答
聞こえてきた質問に対して、単語や短いフレーズで回答します。質問を正しく聞き取り、瞬時に意味を理解する力が求められます。
Part B:聞こえた文を復唱
聞こえてきた英文を、そのまま繰り返します。リスニング力だけでなく、発音や流暢さなども見られる重要なパートです。
Part C:会話を聞いて質問に回答
2人の会話を聞いたあと、その内容についての質問に答えます。会話の内容を正確に理解する力が求められます。
Part D:パッセージを聞いて質問に回答
ある程度まとまった長さの英語を聞き、その内容についての質問に答えます。Part Cよりも長い情報を聞き取り、理解する力が必要になります。
Part E:聞いた内容を自分の言葉で再話
パッセージを聞いたあと、その内容を自分の英語で説明します。聞き取るだけでなく、理解した内容を整理して英語でアウトプットする力まで求められます。
Part F:質問に対して自分の意見を述べる
与えられた質問に対して、自分の考えを英語で話します。その場で英文を組み立て、ある程度まとまった内容を話すスピーキング力が必要です。
……………………………………………
このように見ていくと、Versantは単純に英単語や文法の知識だけでスコアを取れる試験ではないことが分かります。
英語を聞いて瞬時に意味を理解する力、聞いた内容を保持する力、正しく発音する力、その場で英文を組み立てる力、自分の意見をまとまった英語で話す力など、さまざまな能力が総合的に求められます。
そして当然、Partによって求められる力も、スコアを上げるための対策も異なります。

Overallスコアから紐づいたListeningスコア、Speakingスコア、Manner of Speaking、それぞれがどこのPartにどの程度寄与しているのかなど、
ここから各Partの特徴や攻略法まで書き始めると一気に長くなってしまうので、具体的な対策については、今後の記事でPartごとに詳しく解説していきます。
まとめ

今回はVersantシリーズ第1弾として、
そもそもVersantとは何なのか?
というところを中心に解説しました。
短時間でスピーキング・リスニング力を測ることができ、英語力の変化を定量的に追えるという意味で、Versantは非常に便利な試験です。
その一方で、Versantのスコアがそのまま英語力のすべてを表すわけではない、というところも今回お伝えしたかったポイントです。
特に1回のスコアが上がった・下がっただけで一喜一憂しすぎず、実際の英語力の変化も含めて中長期的に見ていくことが大切です。
とはいえ、Versantはテストとしての信頼性も高く、企業を中心にますます注目度が高まっている試験でもあります。
私のところにも、これまでのクライアントさんの実際のスコア推移や学習内容、スコアが大きく伸びたケース・思うように伸びなかったケースなど、
『英語コーチ養成講座』で養成している英語コーチの方々のクライアントさんの例も含めて、かなり多くのデータが蓄積されてきました。
せっかくなので今後は、そうした現場で得られた情報も交えながら、Versantのスコアを上げるために何をすべきなのか、そしてその過程で本質的な英語力も伸ばしていくためにはどうすればいいのかを、私なりに整理してお伝えしていきたいと思います。
そのため、あらためて今後このブログでは、
・Versantを個人で受験するときに気をつけるべきこと
・Versantのスコアを上げるための学習方法
・各パートの具体的な対策
・Versantのスコアが上がる/下がる理由
などを順を追ってシリーズとして解説していく予定です。
もし今の段階で、
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