英語学習を続けているけど、英語力の伸びを全く感じません…このままだとやめそうです…
生徒さんからこのように言われるたびにめちゃくちゃ共感しますし、「英語力が全く伸びていない…」という感覚は英語学習に真剣に取り組んでいる人なら誰もが通る道だと思います。
かくいう私も7年間の自分自身の英語学習を通じて、何度も「全然成長している気がしない…」「こんなに伸びないならもうやめたほうがいいのか…」という不安を抱えてきました。
ただ、それでも不安に潰されずなんとか継続を続け、結果的にTOEIC満点や英検1級などを取得。
英語コーチとしても、約100人以上の生徒さんの英語力向上のサポートをさせていただいてきました。
そして、生徒さんを指導させていただく過程で生徒さんがブレイクスルーを体験されている様子や、ブレイクスルーを達成しやすい方の特徴なども何度も目の当たりにしてきました。
そこで今回は、自分の経験と生徒さんの経験を交えながらどのようにすればブレイクスルーが起こるのかを具体的にお話していきます。
それでは、いってみましょう!
目次
【前提】英語学習のブレイクスルーとは何か?
ブレイクスルーがどのようにすれば起こるかを見ていく前に、英語学習における「ブレイクスルー」を定義しておきます。
今回の記事の中では「ブレイクスルー」を自分自身が、英語学習の成長を大きく感じる瞬間と定義します。
英語コーチ/講師として勤めていて常々思うのは、成長の”感じ方”は人それぞれ。
テストの点数など定量的なものが上がったことで「成長した!」と感じる人もいれば、
なんだか前よりも聞き取れる”気がする”、話せるようになった”気がする”という感覚自体を進化と捉える方もいます。
これらの感覚や成長の度合い全てを網羅することはできないので、今回の記事では自分の経験や生徒さんのお話を基に、
特にブレイクスルーを感じやすい英語学習への姿勢(取り組み方)、どのようなタイミングで成長を感じやすいのか、
そして英語力の伸びを感じやすい具体的なトレーニング方法などを具体的に示していきます。
期間を限定することでより具体的にブレイクスルーが起こる状況を理解していただけると思うので、
3ヶ月という期間(私のスクールで、一般的な生徒さんの学習期間です)でブレイクスルーを感じた生徒さん達のお話を中心にしていきますね。
3ヶ月で英語力のブレイクスルーを感じるには?
それではここから、実際に3ヶ月単位でブレイクスルーを感じた生徒さん達の、
英語学習への姿勢(取り組み方)、英語力の伸びを感じやすいトレーニング方法や工夫の仕方をお伝えしていきます。
英語学習への姿勢
ブレイクスルーを感じた生徒さん達の英語学習への姿勢としては、大きくわけて下記3つのポイントがあります。
- ポジティブな捉え方をする
- 定量的な数字を使って事実を把握する
- 英語力が突如伸びないことを理解している
ポジティブな捉え方をする
ポジティブな捉え方をするというのは、自分の英語学習や英語力が伸びているポイントに関して、なるべく良い部分を見ようとする姿勢です。
英語学習をしているとどうしても「できない部分」に目を向けがちですが、これを繰り返すと成長している部分にも全く気づくことができません。
一方で「今日は単語〇〇個も覚えられたな!」「今週はオンライン英会話、いつもより話せた気がするな」のように、”できた部分”を捉えられる方は強い。
マインドセットとして、意識的に真似をすると良い姿勢だと思います。
いやいやeichan、ポジティブでいたくてもいれないのよ…!
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、お気持ちはめちゃくちゃわかります。
ただ、英語力の伸びを感じたタイミングはやはり自分の英語に対して無理やりにでもポジティブに捉えていた時でしたし、
生徒さんを見ていても根がネガティブだろうと、ポジティブに学習をしてみる姿勢を保つ努力をしている人は成果を出すのが圧倒的に早いです。
少しずつでもポジティブの割合を増やす意識が、ブレイクスルーを感じるには大切ということになります。
私は下記のモチベーションに関する記事の仕組みを実践することで、少しずつポジティブに英語学習を捉えるようにしていきました。
定量的な数字を使って事実を把握する
ブレイクスルーを感じた生徒さんの姿勢として、定量的な数字を使って事実を把握するというものもあります。
こちらはTOEICやVersantといった試験はもちろん、下記のような数字を使って成長を可視化するという方法です。
- 覚えた単語の数
- オンライン英会話を受けた回数
- シャドーイングの音声のスピード(WPM)
- 英語の発話スピード(SPM、WPM)
私は英語コーチングを通じて上記のような数字の記録を生徒さん用にとっていくのですが、ブレイクスルーを感じやすい方は、自分自身でも数字を測ったり、うまく活用されています。
英語力が突如伸びないことを理解している
ブレイクスルーを感じた生徒さんの姿勢として意外と重要だなと思うのが、英語力が突如伸びないことを理解しているというものです。
こちらは私がコーチとしていろいろなお話をしていく中で生徒さんに意識づけさせていただいていることでもあるのですが、
どれだけ学習時間を確保しても英語力の伸びが感じられないタイミングは必ずきます。
そうなったときに、英語は継続していく中でゆるやかな成長を繰り返し、続けた先にブレイクスルーが待っている、ということを理解している方はやはり強い。
頭で理解していて、かつ忍耐力をもってブレイクスルーまで我慢するという意識がある方は結果的にブレイクスルーを起こせる確率が高いです。
英語力の伸びを感じやすいトレーニングの工夫
それではここからは、ブレイクスルーを感じた生徒さんに実際にやっていただいていた具体的なトレーニング方法や工夫の仕方をご紹介していきます。
トレーニングにも一工夫を加えていくことでモチベーションの復活や、ブレイクスルーのために必要な成長実感をいただきやすくなるので、ぜひ実践してみてください💪
【英語力全般】
単語帳を進化させる
英語力の伸びを感じやすいトレーニング方法の1つめは、単語帳を進化させることです。
ここでいう「進化」とは、一つの単語帳が終わったら次のレベルの単語帳に進んでいくことを指します。
例えば『キクタン600』という単語帳があるのですが、こちらはシリーズになっていて『キクタン600』▶︎『キクタン800』▶︎『キクタン990』というような形で進んでいくことができます。
また英検の単語帳でも、『英検パス単2級』▶︎『英検パス単準1級』▶︎『英検パス単1級』という風に、進化していける作りになっています。
このように次の単語帳があるシリーズを選んでおくと、単語帳が進化するたびに「やり切った!」という成長実感を圧倒的に抱きやすくなり、
結果的にブレイクスルーが起きる確率も高くなります。
【リスニング】音源スピードを徐々に上げていく
英語力の伸びを感じやすいトレーニング方法の2つめは、リスニング対策。
音源スピードを徐々に上げていくという工夫です。
リスニングの音源のスピードを測る指標としてWPM(1分間に話される単語の数)というものがあり、
こちらを利用して徐々にリスニングする音源のスピードを上げていきます。
例えばTOEICの音源は平均的にWPM150で、ネイティブがビジネスで使う英語のスピードは平均WPM170-180、日常的に速く話される場合はWPM200以上という風に言われています。
なので、もし自分が今WPM150(TOEICレベルの音源)を7割以上聞けるようになったのであれば、
音源のスピードを1.1、1.2倍とし、徐々にWPMを上げていったり、他のもう少し速さを感じる音源を探して取り組むことが重要です。
少しずつリスニングの音を速め、それが聞き取れるようになることで進化を感じ、ブレイクスルーにつなげていきましょう。
WPMについての詳しい解説は、下記の記事をご覧ください。
【スピーキング】発話量・質問の数をカウントする
英語力の伸びを感じやすいトレーニング方法の3つめは少しストイックな方法になりますが、発話量・質問の数をカウントするというものです。
こちらは「独り言」や「オンライン英会話」で実践できる方法なのですが、自分が英語を発話している量・質問の数をカウントします。
トピックによって発話量はもちろん変わりますが、自分が話せている文章の数や質問の数を可視化していくことで英語力の伸びは確実に感じやすくなります。
生徒さんにやっていただいている方法としては、下記のやり方です。
記録していくと振り返った時、「頑張ったなぁ…」としみじみ思えて、成長実感を圧倒的に抱きやすいです。
【リーディング】読むスピード(WPM)を把握する
英語力の伸びを感じやすいトレーニング方法の4つめは、読むスピード(WPM)を把握するというものです。
先ほどリスニングの際にお伝えしたWPMは読むスピードの方にも適用でき、「1分間に読める語数(WPM)」のことを指します。
WPMを計測していくことで読むスピードが上がっていることがわかると、英語力の伸びを感じやすくなります。
感覚的な伸びも非常に重要ですが、自分自身が感じる成長と数字が合わさると説得力がまし、ブレイクスルーを体感しやすくなります。
【番外編】生徒さんがブレイクスルーを感じた瞬間の話
記事の最後は「番外編」として、実際に英語力のブレイクスルーを体感し、その時の気分や状況などを詳しく共有してくださった生徒さんのお話をのせていきます。
海外赴任して始めて、ブレイクスルーを体感したKさん
ブレイクスルーを感じた瞬間を共有してくださった1人目の生徒さんは、Kさんです。
Kさんは、私たちのスクールで英語学習を続け、「海外赴任をしたタイミング」でブレイクスルーを感じたそうです。
面白いのは、海外赴任をしてから数日ではなく1日目にブレイクスルーを感じたという点。
1日目で非常に多くの英語を聞いたり、読んだり話したりすることで「自分は成長していたんだ…」ということに改めて気づかれたそうです。
1,000時間を機に、一気に伸びたOさん
ブレイクスルーを感じた瞬間を共有してくださった2人目の生徒さんは、Oさんです。
Oさんの場合は日本国内でブレイクスルーを感じられたのですが、英語学習の学習時間が1,000時間を超えたタイミングで一気に英語力の伸びを感じたそうです。
Oさんの場合は数字を駆使し学習時間を毎日計測したことでブレイクスルーを感じた良い例だと思うのですが、
1,000時間を超えたタイミングでOさんの英語にはすごく自信がついてきたな、というのはレッスンをしていてもとても感じました。
もちろん900時間などでも英語力は伸びていたと思うのですが、1,000時間という一つの指標を超えたことでOさんの中で強い自信が生まれたのだと思います。
日本にいながら、英語の夢を見たIさん
ブレイクスルーを感じた瞬間を共有してくださった3人目の生徒さんは、Iさんです。
Iさんはなんと、日本で英語学習を続けていたら英語で夢を見て、それを機に英語が一気に聞こえるようになったそうです。
嘘のような本当の話ですが、このお話を聞いた後に面談のテストでも良い成果が出ていたのでびっくりしたのを覚えています(笑)
夢を見るまでの過程を聞くと、夜寝る前にリスニングをするというのを何度も何度も続けていたとのこと。
もちろんブレイクスルーは日々の学習の賜物だと思うのですが、英語で夢を見れるというのはなんだか嬉しいですよね。
【まとめ】
今回は英語学習における「続かない…」を解決するために、英語力の伸び(ブレイクスルー)を起こされた生徒さんの情報を基に、
「ブレイクスルーを感じやすい英語学習への姿勢(取り組み方)」、「どのようなタイミングで成長を感じやすいのか」、
そして「英語力の伸びを感じやすい具体的なトレーニング方法」などを解説しました。
ブレイクスルーは今すぐに起こることではないですし、英語学習をしていたら伸びが止まったように感じることもあると思いますが、経験上ブレイクスルーが起きる可能性はみな等しくあるように感じています。
忙しい中で学習をしている方がほとんどだと思うので、途中で学習をやめたくなってしまうお気持ちはめちゃくちゃわかります。
ただ、それだけ大変なことだからこそ、ブレイクスルーを感じられた時の嬉しさはひとしおです。
努力を継続しているのに結果が出ず苦しくなってきたら、この記事に戻ってきてブレイクスルーを起こしやすい英語学習の取り組み方や、モチベーションの復活に役立てていただけたら嬉しいです😊
モチベーションを維持する仕組み作りの方法については、下記の記事もぜひご覧ください!
ここまで記事を読んでくださって、ありがとうございました!