英語の基礎が大事ってわかってるんですが、いつまでやればいいんですか?
英単語の量はある程度増えてきたけど、このあとどうしたらいい?
基礎英文法はインプットできたと思うけど、どう応用につなげていけばいいんかな?
英語コーチ/講師をしていると、上記のような質問を頻繁にいただきます。
私も7年前は「基礎が大事だ!」と思い学習を続けていましたが、基礎という言葉の意味がかなり広いためゴールがわからず、
いつ終わればよいのかわからなかったため迷走した時期がありました。
なので今回の記事では英語の基礎学習に終止符を打つべく、何をどこまでやったら英語基礎の学習に終わりがくるのか、
そしてその後は何をやっていけばいいかということをお伝えしていきます。
それでは、いってみましょう!
目次
【結論】
英単語2,600語
基礎文法9項目
音の変化4項目
まずは結論からですが、私が定義する基礎学習のゴールとは、下記3つのポイントです。
- 【単語】英単語2,600-3,100語以上
- 【文法】基礎文法項目9項目
- 【発音】英語の音の変化3項目・英語の音の特徴
「単語」「文法」「発音」は英語学習の基礎を構成するものですが、ゴールがわかりにくいのでいつまでも続けてしまう、または途中で体力が切れて学習が続かなくなるということが多いです。
なので、自分自身の学習の際も生徒さんへの指導の際も、上記のように定量的な数字を出してゴールライン(終わり)を作るようにしています。
それぞれの項目について、詳しく解説していきます。
【単語】
英単語2,600-3,100語
単語に関しては、中学・高校で学ぶと言われている2,600-3,100語をまずインプットしきることを英語基礎学習のゴールにします。
インプットしきるとは、全ての単語を大方覚えている状態ということを指します。
[日本人の英語の語彙量]
小学校卒業時:
出典:文部科学省【外国語編 英語編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説
約600-700語程度
中学校卒業時:
約2,200-2,500語
高校卒業時:
約2,600-3,100語
【文法】基礎文法9項目
続いては、英語基礎の文法です。
基礎文法としては、様々な場面で頻出の9つの項目を押さえることを英語基礎学習のゴールにしています。
- 品詞
- 文型
- 時制
- 助動詞
- 疑問詞
- 冠詞&代名詞
- 前置詞&接続詞
- 不定詞&動名詞
- 比較
文法をインプットできたかどうかの確認方法については、下記の章でご説明していきます。
【発音】音の変化3項目
最後は、英語の発音についてです。
英語基礎の発音に関しては基礎と応用の線引きが難しいのですが、英語学習を始めた段階でまずは知っておきたい3つの項目と英語の音の特徴を基礎と定義します。
音の変化とは単語同士が繋がったり消えたり、強く読まれたり弱く読まれたりすることで発生する現象のことですが、下記3つが基礎として押さえたい項目です。
- リエゾン(音の連結・脱落・同化)
- リズム(音の強弱)
- イントネーション
(音の抑揚)
また、英語の音の特徴をつかんでおくと学習効果が高まりやすいので、知識として入れておきたい基礎の項目です。
(英語の音の特徴については下記の記事で詳しく書いていますので、ご覧ください)
【単語】【文法】【発音】、それぞれ上記のように目指すべきゴールを定義して、学習を進めていくのが得策です。
そして、ゴールを可視化するという点では学習時間(どのくらいの学習時間をかけて、基礎を終わらせるか)についても意識する必要があります。
人それぞれ学習時間に幅はあるものの、目安としては70-100時間程度で上記全ての基礎を固めてしまうことが理想的です。
例えば1ヶ月で基礎をインプットするのであれば、1日2-3時間の学習。
1日1時間でも、3ヶ月程度で基礎が入り応用に進んでいける状態になります。
英語基礎を固めるための3STEP
それではここから、具体的に基礎の項目を固めていくための3STEPをお伝えしていきます。
一つずつきちんとこなしてクリアしていけば、英語を話したり聞いたり応用項目に展開していけるようになります。
【STEP①】
適切な教材を選択する
英語基礎を固めるためのSTEP1は、適切な教材を選択することです。
先ほどご紹介した【単語】【文法】【発音】それぞれの項目に対し、適切な教材を使って学習を進めていくということになります。
教材を使う理由としては情報が体系的にまとまっていて、学習の効率が高いためです。
それぞれの英語基礎土台作りにおすすめの教材を、下記紹介していきます。
【単語】おすすめ教材
基礎単語2,600-3,100語の量のインプットであれば、上記の教材で十分カバーすることができます。
教材の詳細な情報などは、下記の記事をご覧ください👇
【文法】おすすめ教材
前職(英語教材開発・作成)の影響で様々な文法書を見ていますが、中高文法の説明のわかりやすさという点でいうと『ブレイクスルー総合英語』がピカイチです。
文法基礎項目である9項目も全て入っているので、重点的に学習して基礎固めをしていきましょう。
【発音】おすすめ教材
先ほどご紹介した音の変化の中でも特に大事な「リエゾン」、そして音の変化全般について学べる教材。
教材の中にはドリル的なトレーニングもついているので、はじめて発音の学習をするという方には最適です。
【STEP②】必要な学習時間・テストの方法を理解する
英語基礎を固めるためのSTEP2は、必要な学習時間・テストの方法を理解することです。
先ほども少し触れましたが、基礎の【単語】【文法】【発音】をインプットするには約70-100時間程度の学習が必要です。
そして、自分で勉強をしている場合は3つの基礎を正しくインプットできているかチェック(テスト)していくことも重要です。
なぜなら基礎学習完了までに必要な時間、確認テストの方法を理解できていないと、いつまでもゴールが見えないまま学習してしまったり、間違った方法で学習を進めてしまうからです。
そうなってしまうと成長実感も得づらく、結果的に英語学習をやめてしまう確率がかなり高まります。
それではまず、英語基礎完了までの目安の学習時間をそれぞれの項目ごとに見ていきましょう。
【単語】▶︎約20-30時間程度
【文法】▶︎約20-40時間程度
【発音】▶︎約20-30時間程度
【単語】学習時間
仮に英単語を全く知らない0からスタートしたと仮定すると、先ほどお伝えしたとおり覚えるべき単語は2,000-3,000語。
1時間で100単語くらいに触れるスピードでの学習が効果的なので、2,000-3,000語覚えるのには単純計算で早くても最低20-30時間は必要です。
【文法】学習時間
文法に関しては9項目を全てインプットしきるのに、約20-30時間程度は必要かなと思います。
1項目それぞれ1時間くらいで大体の概要は掴めますが、人に説明できるレベル=インプットしきれた状態になるにはそれぞれ2倍くらいの時間がかかります。
【発音】学習時間
発音基礎に関しては、代表的な音の変化をインプットするのに約20-30時間程度はかかります。
インプットの方法としては、教材を使って実際に声を出したり音を聞いたりしながら学習を進めていくのが効率的です。
学習時間の目安がわかったところで、次はどのようにテスト(インプットできているかチェック)をしていくか見ていきます。
【単語】▶︎単語クイズ
【文法】▶︎人(自分)に説明
【発音】▶︎音の変化チェック
【単語】テスト方法
単語がインプットできているのかのテスト方法としては、一人で学習するのであれば単語クイズが最も効果的な方法かなと思います。
やり方はシンプルで、自分が学習した範囲の中からランダムで30-50個単語を選別し「英語→日本語」で意味が瞬時に出てくるか確認していきます。
そして、答えが瞬時に出ないものに関してはチェックを入れて復習を重ねていきます。
【文法】テスト方法
基礎文法のテストの方法としては、文法項目を人(自分)に説明できるかどうかをチェックするというものです。
例えば文型というテーマであれば、「文型は5つあり、それぞれこういった形で文を構築できて…」と大まかに説明できるようになっていれば十分です。
もし説明できていない箇所があればインプットしきれていないということなので、それらの部分を重点的に復習していきましょう。
【発音】テスト方法
発音のテスト方法としては、Siri/Googleアシスタントなどの発音アプリ使用というものがあります。
Siriはiphone、GoogleアシスタントはAndroidに搭載されている音声認識プログラムで、自分の発音が正しくできているかをチェックするのにとても便利です。
やり方としては、発音の教材などで学んだ文章を発話して、Siri/Googleアシスタント上で正しく文章が表示されるかチェックするというものです。
【STEP③】ゴールを目指し学習を積み重ねる
英語基礎を固めるための最後のSTEPは、ゴールを目指し学習を積み重ねることです。
最後のSTEPは、精神論です(笑)
ここまで定量的な数字を使って学習時間やゴールの目安をクリアにしてきましたが、それらはあくまで「情報」にすぎません。
しっかりと成果につなげていくためには、ゴールを目指して、完了するまでアクションを起こし続けていく必要があります。
終わりに
ここまで記事を読んでくださり、ありがとうございます。
今回の記事をまとめると、英語基礎・基礎完了までの流れは下記のようなイメージになります。
【単語】英単語2,600-3,100語以上
【文法】基礎文法項目9項目
【発音】英語の音の変化3項目・英語の音の特徴
①適切な教材を選択する
②必要な学習時間・テストの方法を理解する
③ゴールを目指し、学習を積み重ねる
ゴールが見えていると学習の質やモチベーションは間違いなく上昇していくので、ぜひ記事を何度も読んでゴールラインをクリアにしていきましょう。
基礎が身についたら次は応用!ということで、スピーキング、リスニングそれぞれ次のステップの記事をご用意しています🔥💪
記事を読んでくださって、ありがとうございました!