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【これやると100%挫折】TOEICパート5教材『でる1000』のダメな使い方3選

数あるTOEIC Part5対策の教材の中で、大人気の『でる1000』。

計1049問の問題が載っている辞書のように分厚い教材で、問題の質は高く、元教材開発・現英語コーチの視点から見てもPart5の点数を上げるには使わない手はないなと思う教材です。

ただ…

みんながおすすめするから使ってるけど、問題数が多すぎて挫折しそう…

とにかく量をこなしていっているけど、効果が出ていない気がする…

難しい問題が多すぎてつらいです…

というような声をクライアントさんから聞くこともめちゃくちゃ多いです。

それもそのはずで、『でる1000』は何も考えずとにかく量を解いていこうとすると、必ず挫折します

なぜなら、『でる1000』には挫折を誘うやってはいけないダメな使い方というものがあるからです。

そこで今回は『でる1000』を使うにあたって、私が英語コーチとして絶対にクライアントさんにはやらせない使い方と正しい使い方を併せて徹底解説していきます。

これを知らずに『でる1000』に取り組むと結局挫折してしまい、時間もお金も労力も無駄になってしまうので、取り組む前にしっかりどのように使えばよいかを理解しておきましょう。

eichan
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正しく使いこなせると、1-2ヶ月でTOEICリーディングの点数を75-100点以上高めることも可能になります。

それでは、いってみましょう!

(TOEIC学習をしていて、まだ一度も『でる1000』を解いたことがない方はこちらから↓)

TOEIC『でる1000』
ダメな使い方3選

それでは早速結論からお伝えしますが、『でる1000』のダメな使い方は下記3つです。

全ての問題を解こうとする

時間を測らず問題を解く

1周目で完璧にしようとする

ひとつひとつ、深堀りしていきます。

全ての問題を解こうとする

TOEIC教材『でる1000』のダメな使い方の1つめは、全ての問題を解こうとすることです。

これがやってはいけない使い方のトップ中のトップで、ここでいう”全ての問題を解く”とは、『でる1000』に入っているセット問題を除く第1章〜第7章までの全ての問題のことを指しています。

これらの問題を全て解いてはいけない理由は、時間とエネルギーを使いすぎてしまい途中で挫折する可能性が極めて高いからです。

セット問題を除いても、これらの範囲の問題数は合わせるとなんと649問もあります。

本試験の30問でさえしんどいのに、これら全ての問題を解いていけるでしょうか?

ほとんどの場合、全ての問題を解こうと教材に取り組んでいる間にエネルギーや時間を奪われて結局途中でやめてしまうはずです。

また、全ての問題に満遍なく取り組むということは1問あたりの理解度を薄めるということにもつながるのでせっかくやり切れたとしても結局定着率は低くなります。

それでは、どのように取り組んでいけば良いのでしょうか?

正しい使い方

正しい使い方としては、Part5の出題頻度順・自分の苦手な問題から解いていくというものになります。

TOEICのPart5文法問題を出題頻度順に並べると、大まかにこのようなものになります。

  • 品詞問題
  • 語彙問題
  • 前置詞 vs 接続詞問題/
    代名詞問題
  • 動詞問題/前置詞問題/
    関係代名詞問題
  • ペア表現問題/数字修飾問題/
    比較問題

つまり、『でる1000』の正しい問題の取り組み方は基本的には出題頻度の高いものから、

このように進めていくのが適切な『でる1000』の使い方になります。

また、出題頻度の高い順番で解いていく中でも自分がすでに理解できている得意なものと、すぐには解けない苦手なものがあるはずなので、苦手な文法項目のものから重点的に解いていきます。

つまり、必ずしも前から順番に『でる1000』の全ての問題に取り組むのではなく、TOEICでよく出る、そして自分の苦手なものから取り組んでいくのが効果的な無駄のない使い方になります。

取り組む問題を決めるというより、取り組まない問題を決めるイメージですね。

eichan
eichan
特に第1章『品詞 発展編』などはTOEIC満点の自分からしても難しいと感じるものもあるので、600-800点以上を目指されるような方は一切解く必要がないです。

時間を測らず問題を解く

TOEIC教材『でる1000』のダメな使い方の2つめは、時間を測らず問題を解くことです。

これは『でる1000』だけに限った話ではないですが、Part5の問題を解く際に時間を測らないのは圧倒的に非効率な学習になります。

なぜなら時間を測らないと自分が

「どんな問題を早く解けるのか(=得意な問題)」

「どんな問題に時間がかかっているのか(=苦手な問題)」、

「何ができていないのか」などが理解できず、

いつまで経っても解く時間が速くならないからです。

逆に毎回時間を計測していくと、嫌でも上記のようなことを意識できるようになっていきます。

正しい使い方

この問題に対しての正しい使い方は、『でる1000』が教材の中で指示してくれている通り1問あたりの制限時間を設けることです。

Part5の場合1問あたり20秒以内で解くことができていると本試験30問を10分以内で終わらせられるようになり、Part7までスムーズに進んでいくことができます。

そのため、1問20秒という目安が最も適切です。

(Part5の目標点数別のさらに細かい理想の回答時間については、下記の記事にまとめています)

これらの時間制限を『でる1000』にも当てはめて、先ほどの章でお話しした優先的に取り組むものを選び、優先順位の高いものを時間制限ありで解いていくことで学習の効果を最大化することができます。

ただし、解く時間は20秒にしていますが解説を読み込む時間はたっぷり使ってしまって問題ないです。解説を理解することができると次から似たような問題は間違えなくなるので、大切な作業です。

例えばクライアントさんにも1日30分『でる1000』をやっていただくとしたら、30問×10秒=600秒(10分)で問題回答していただき、残りの20分は解いた問題の解説を読み込む時間にしていただいています。

1周目で完璧にしようとする

TOEIC教材『でる1000』のダメな使い方の3つめは、1週目で完璧にしようとすることです。

『でる1000』は優先順位、自分の弱点通りに取り組んだとしても1週目で完璧にしようとすると、シンプルにめちゃくちゃ辛いです。

なぜなら解説を読んだだけで一発で内容を理解・記憶できることは少ないので、1周目で完璧にしようとすればするほど自分の首をしめることになるからです。

今現在TOEIC高得点の人も、一度で理解できている人なんて全体の3%、一部の頭の良い方くらいです。

なので何周も教材に取り組んでいくためにも、上記でご紹介してきている「全ての問題に何がなんでも取り組む」、「1問あたりに時間をかけすぎる」というやり方は避ける必要があります。

正しい使い方

こちらの解決策は、1周目で完璧、ではなく自分の苦手な問題を繰り返し解いて徐々に理解を深めていくというやり方が適切です。

つまり、ここまでお伝えしてきた「全ての問題を解こうとする」「時間を測らず問題を解く」というやり方を避けながら、自分の苦手なものを重点的に何度も繰り返し、解説を丁寧に理解していくというものになります。

ただ、重点的に繰り返す上でも注意点が一つあります。

それは、1つ1つの問題の合格ラインは決めておかなければいけないということ

どこまで理解したらその問題に取り組むのをやめていいのかを決めていないと、いつまでも1つの問題に固執しすぎてしまいます。

なので合格ラインとして、例えば特定の問題の解説を自分自身で説明できる、問題の中で知らない語彙・表現がない状態になっていれば合格、次の問題に進んで良い、などを合格ラインとして明確に立てておきましょう。

eichan
eichan
個人的な感覚としてはTOEIC600-700点以上を目指すのであれば、自分自身で解説を説明できる状態、800点以上を目指すのであれば解説できることに加えて問題の中で知らない語彙・表現もない状態を目指していくのが良いと感じています。

まとめ

今回は、TOEIC教材『でる1000』のダメな使い方を3つに絞ってご紹介しました。

全ての問題を解こうとする

時間を測らず問題を解く

1周目で完璧にしようとする

クライアントさんには必ず3つのポイントを避けて『でる1000』に取り組んでいただいていますが、今回の対策を活かして多くの方が短期間で100点アップなど定量的な成果を出されています。

『でる1000』はとても良い教材ですし、「全ての問題を解くぞ!」というやる気や覚悟があるのは素晴らしいことなので、せっかくのモチベーションが無駄にならないよう、挫折を避ける正しい使い方をしていきましょう。

Part5各問題タイプ別、目標点数別に1問あたりの目安回答時間を徹底解説した記事もあるので、ぜひご覧ください。

また、下記ラインではTOEICに関する無料学習相談会なども定期的に開催していますので、ご興味がある方はぜひ。

ここまで記事を読んでくださって、ありがとうございました!