リスニング

【実は効果ない!?】シャドーイングの効果が出ないやり方4選

一昔前までは、「聞き流すだけ」系の教材を多く見かけましたが、最近は「シャドーイング」の教材も多く見かけます。

YouTubeなどでもやり方が紹介されているので、以前に比べ圧倒的に取り組みやすくなりました。

私も8年前美術学生の時に英語学習を始めてから、今でも定期的にシャドーイングを行なってきていますが、実は最初はしばらくの間効果が出ませんでした。

理由は明確で、「効果の出ない方法でトレーニングをしていたから」です。

みなさんには当時の私のように遠回りをして欲しくないので、今回は私が実際に行なっていたシャドーイングの効果のない4つのやり方をお伝えします。

私はこの4つのやり方をやめたことで、リスニング力に大きな変化が出ました。

TOEICのリスニングは200点代スタートだったのですが、今では毎回満点を取得することができています。

そして自身の苦い経験を活かし、英語コーチとして100名以上の生徒さんにもこの4つのやり方を絶対にしないよう徹底していただいたところ、

  • 「電話会議が聞き取りやすくなった」
  • 「TOEICの点数が上がった」
  • 「英語の曲から単語を聞き取れた」

など、リスニング力が上がったという嬉しいお声をいただいています。

本記事を読むことで、生徒さんのようにシャドーイングを通じて英語が聞こえるという状態を作っていくことができるはずです。

シャドーイングの効果や目的・一般的なやり方については、下記2つの記事で詳しく説明しています。

それでは、いってみましょう!

シャドーイングのやり方

先ほどご紹介した記事にも載せていますが、改めてシャドーイングの目的と正しいやり方について復習します。

ご存知の方は飛ばしていただいてOKです。

シャドーイングの目的は「音声知覚の自動化」、つまり「英語の音を英語として、楽にストレスなく聞き取れるようになること」です。

I have a dog. を [アィ ハヴァ ドッグ] のように音として瞬時に聞き取れるようになることですね。

☝️こちらの図のように、回数と精度が伴ってはじめて音声知覚の「自動化」が行われます。

そしてシャドーイングの効果ですが、私はシャドーイングの効果を「英語の解像度が上がる」と表現するのが好きです。

テレビの画素数が上がれば上がるほど映像が鮮明に見えるのと同じように、シャドーイングを行い音声知覚を鍛えることで英語をより鮮明に聞き取れるようになっていきます。

効果のないやり方

それではここからは、過去の私が実際に行ってしまっていた「効果のないシャドーイングのやり方」をお伝えしていきます。

①難しすぎる音源を使う

効果のないシャドーイングのやり方1つ目は、難しすぎる音源を使うことです。

シャドーイングは、言うなればカラオケです。

カラオケのように、スピード・アクセント・抑揚等をそっくりそのままコピーしていくことで、英語の音と文字を結びつけ、リスニング力を鍛えていきます。

そのため、あまりにも難しい音源を選んでしまうと、そもそも音が聞き取れず、コピーをするという目的が遂行できないため、全く効果がありません。

例えるならば、カラオケで急に英語のラップの曲を歌うようなイメージです。

適切な音源について、ご自身が聞き取れるスピードから+1レベル背伸びしたくらいがちょうどいいです◎

TOEICの音源(WPM150程度)が半分くらい聞き取れるのであれば、少し背伸びして WPM160-170に挑戦してみるのがオススメです。

WPMの具体的な説明や、適切な音源を選ぶコツは下記の記事にまとめています。

②回数を重ねない

効果のないシャドーイングのやり方2つ目は、回数を重ねないことです。

シャドーイングは同じ音源を一定数繰り返しトレーニングをすることで効果が出ます。

目安としては、1つの音源を100回程度繰り返すと効果が出始めてくるようなイメージです。

先ほどお伝えした通り、回数を重ねて精度を高めていくことではじめて音声知覚が「自動化」されていくので、途中でやめてしまうと効果が出ません。

シャドーイングを始めた頃の私は、どんどん音源のレベルアップをしたかったので、1つの音声を15回程度シャドーイングして、やった気になっていました。

今考えると、15回程度のシャドーイングでは大きな音は多少聞き取れるようになっても、a や the など冠詞や弱形の単語は完全に聞き取れていなかったです。

ただ、回数を重ねていくと飽きてきたり、音源を覚えてしまったりするという弊害が出てきます。

その際は「完コピする」ということを強く意識し、細かい部分まで丁寧に聞き取り、再現してみましょう。

eichan
eichan
私は当時スティーブ・ジョブズとバラク・オバマのスピーチをシャドーイングしていたのですが、手の動きや表情も真似していました(笑)

③改善点を意識しない

効果のないシャドーイングのやり方3つ目は、改善点を意識しないことです。

②で「数」を重ねることが大切とお伝えしましたが、高い効果を得るためには、「質」も意識することがとても重要です。

「質」とは言い換えると「どんなことを意識しながらシャドーイングを行うか」です。

とはいうものの、正直一人で学習を行っていく中で、質を意識することはとても難しいです。

私もかなり苦労したのですが、試行錯誤して、今でも継続している方法を1つお伝えします。

それは、毎日自分のシャドーイングの音声を聞いて、聞き取れなかった箇所や苦手な音の変化を3〜4つ書き出し、次の日のシャドーイングの前に復習をするという方法です。

こんな感じでメモに書いて、聞き取れなかった箇所をハイライトしていました。

eichan
eichan
改善点を見つける作業を繰り返していくと、自分の苦手な音のパターンが明確にわかってきます。

④効果測定をしない

効果のないシャドーイングのやり方4つ目は、効果測定をしないことです。

例えば、ダイエットをしているとき、効果を感じるのはどんなときでしょう?

多くの方が体重計に乗って体重が減っているのをみた時や、鏡で自分の姿を見たときに理想の体型に近づいてきている時だと思います。

逆に毎日食事制限や運動を頑張っていたとしても、効果がわからないと飽きてしまったり、自己流のやり方に変わってきてしまいます。

もちろん、ご自身でより効果があるやり方にカスタマイズしていくことも大切ですが、まずは効果測定をするためにも一定の期間続けることが大切です。

そのためにも、自分のシャドーイングがうまくできているかをTOEICのリスニングテストやオンライン英会話で定期的に効果測定しましょう。

私の場合は、オンライン英会話を1年近く毎回録音していました。

今でもたまに聞き返すのですが、自分の出来なささに笑ってしまう反面、これまでの成長に我ながら感動することもあります。

特に録音を聞くと明らかに先生に聞き返す数が減っているので、シャドーイングの効果などを自分自身で感じるには特に役に立っていました。

まとめ

今回は絶対に真似していただきたくない「効果のないシャドーイングのやり方」をご紹介しました。

もしどれか一つでも当てはまる方は、ぜひこの機会にやり方を変えてみてください。

  • 「どう変えればいいか分からない」
  • 「そもそも教材選びがわからない」
  • 「私の改善点ってどこだろう」

などお悩みがある方は、ぜひコメントかTwitter(@eichan_ruh)、LINEなどでご相談ください。

最後まで記事を読んでくださり、ありがとうございました!