クライアントさんから、またまた嬉しいご報告が…!
外資系企業のクライアントさんだったのですが、海外本社のトップ層のポジションに選ばれるという素晴らしい成果を出されました。
もちろん英語以外の部分でもすさまじい努力をされてきている方で、仕事にコミットして全て実力で勝ち取られた栄光。心からリスペクトです。
コーチとしては英語の部分、特に英会話については効果的なコーチングが行えたと感じているので、今回は元々一定英語のレベルが高い方を(CEFRのレベルでいうとB2レベル以上スタート、TOEFLやIELTSなどの試験でも7~8割程度くらい取れるようなイメージです)、
さらにレベルアップさせるためにどんなことを実施していたかを共有していきます。
独学でも活かせられるように、具体的なやり方も解説していきます。
それでは、いってみましょう!
目次
全体の戦略
まず全体の戦略(目標)に関してですが、ビジネスで英語を使用される方の場合英語レベルがB2レベルに近くなっていれば、コミュニケーションは限定的なテーマであれば十分に取れるケースが多いです。
したがって伸び代や目標としてはC1レベルに向けて、下記3点を効率よく鍛え続けていくことが全体の戦略になります。
- グローバル現場で登場する複数のアクセントに対し、WPM200以上のスピードでも理解できるリスニング力(速い英語を聞き取れる力)
- 複文、高尚な単語・表現などを駆使しながらも高いスピードで話せるスピーキング力(ビジネスの現場でも通用する話せる力)
- ①・②を下支えする12,000〜15,000語以上の受容語彙
(単語・熟語・句動詞などの語彙力)
リスニング
まずは、リスニングから見ていきましょう。
先にWPM180~220というスピードのイメージを持っていただくために、音源を共有します。
■WPM180~200程度(イギリス発音)
■WPM200~220程度(アメリカ発音)
これらのスピード感を聞き取れるようになることをターゲットにした上で、先の①の目標を達成するための学習として再現性が高く効率が良いのは下記2つのトレーニングです。
❶シャドーイング/オーバーラッピング(添削は必須)
❷多聴
速い英語を聞き取れるようになるためには、まずそもそも自分の発音を改善しつつ、聞き取りたいスピードの音源よりも難しい(速い)音源を使ってシャドーイングを行っていく必要があります。
したがって今回の場合は私が細かく課題のスピードやアクセントを調節し、下記のようにさまざまな課題を使って毎日取り組んでいただきました。
ただオーバーラッピング、シャドーイングで鍛えられるのはあくまで音を聞き取る力(音声知覚)のみなので、ここに意味を理解する力(意味理解)も含めた多聴を採用していきます。
多聴についてはビジネスニュースなどを聞けるアプリを用いて、難易度の高い課題を設定して実施していただきました。
多聴は特にトレーニング方法が重要で、何も考えずにやってしまうと「聞き流し」になってしまって効果が得にくいため、緊張感を持ったトレーニングになるよう下記のように必ず要約を含めたトレーニング方法にすることが大切です。(下記のように毎日内容の要約を送っていただくことをトレーニングに取り入れます)
※意味理解の力を鍛えるために「多読」や「精読」も効果的なのでは?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、こちらはその方の課題によって異なります。上記のクライアントさんに対しても初期の頃は多読や精読を入れていましたが、人によってどちらが伸びるかは当然差があります。
そのため課題を変えていきながら適宜調整し、最も効果を感じやすい、実感できるトレーニングを行っていただくのが理想的です。
スピーキング
続いてはスピーキングです。
こちらについては、1分間あたりに話せるセンテンスの数、単語数の数を上げていくというスピードを上げるという軸、そして同時にスピードが高い前提で(上記を満たした上で)英文のcomplexityを足していくために複文・高尚な単語/表現、を使えるようになるというのがC1レベルを目指す上で必要なアクションプランです。
こちらのクライアントさんの場合はスピードについては、下記のように毎週スピーチやオンライン英会話を通じて改善していきました。
(こちらはこのブログでお伝えしている瞬間英作文・添削ありのスピーチ・復習ありのオンライン英会話を通じて効率的に高めていくことが可能です)
しかし難しいのは、複文や高尚な単語・表現を使えるようにしていくという部分です。
こちらはスピードを上げるトレーニングだけをやっていても自分の使い慣れた表現などで話してしまうことが多いため、スピーキングのトレーニングだけでは改善しにくいです。
そのためライティングを取り入れて、下記のような流れで訓練を行います。
- ライティングで自分が使う表現を広げる
- その表現を繰り返し使用して自動化する(即座に使えるレベルにする)
- 自動化したことで生み出した余裕を使って、
複文・高尚な単語・表現を会話の中に挟み込む
こちらはコーチの腕の見せ所で、(逆に言うとコーチの英語力が高くなければこれはなかなかうまくいかないので、いつもお伝えしているコーチ自身の英語力の改善は常に必須です)
クライアントさんの日本語と英語のライティングからよく使いそうな表現を選別していき、洗練させた上でまとめていきます。
教材という観点では個人的にこのレベルの方に最も良いと考えているのは、Atsueigoさんが出版されている『Distinction』です。
(今は『Distinction 5』まで出ていて、全て間違いなく良書です。アプリもあって、そちらの方が使い勝手は良いです)
私自身こちらの教材を使い倒して、Versantなどの試験ではスピーキング満点が何度も取れるようになりましたし、今でもここに乗っているフレーズをサラッと使えると友人のネイティブスピーカーたちに驚かれます。
語彙量
最後は単語ですが、こちらはB2、C1レベルなどに限らずどのレベルの方にとっても必須の学習項目です。
特に今回のクライアントさんは英語力自体は元々高かったですが、現場で培った英語なので単語帳などを使った学習はそこまで経験がありませんでした。
ただ12,000〜15,000語などを狙っていくには効率的にボキャビル学習していく必要があるため、B2レベルに対して効果的な下記のような教材を組み合わせていくのが良いです。
- 英検1級パス単第4版
※こちらは第5版も出版されていますが、明らかに第4版の方がレベルが高く効果的です。※第4版はすでに廃盤で値段を高いので、アプリ使用がおすすめです。 - 漆黒のフレーズ
- 厳選熟語/厳選句動詞
※こちらは私が句動詞を厳選して作成したオリジナルの単語帳です。 - TOEFL 3800
- IELTS 3500
これら幅広い分野の語彙に触れていき、愚直に定着させる語彙量を増やし続けていっていただきました。
クライアントさんが本社のアメリカ人が日本に来た時、Spearhead「先頭、先駆者、時代の先駆け」という単語を言っていて、周りの部下はわからなかったけど自分はわかった!嬉しそうにおっしゃっていたのが私の中でも印象深いです。
私自身英語学習10年以上の中でも今でも語彙力を増やし続けていますが、ここはしんどくてみんなやめてしまいがちですが、英語学習では決して避けて通れない道。
コーチングでも、高いレベルを目指されるクライアントさんに対しては特に大切な要素になります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
冒頭に書いた通りもちろんHさんの頑張りがあったからこその成果ですが、コーチングというものを通じてHさんの夢に関わることができたこと、心から嬉しく思っています。
コーチングをしている喜び、やりがいは間違いなくクライアントさんの夢の実現・目標達成なので、改めて仕事へのやる気も湧いてきたコーチング経験になりました。
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今後も英語コーチングの魅力を存分に伝えていきますので、
引き続きよろしくお願いいたします!
Hさん、本当におめでとうございます!!!