英語を話せるようになるには、どうしたらいいの?
英語コーチ/講師をしていると、「英語を話せるようになるにはどうしたらよいか」について、毎日のように生徒さんに質問されます。
そして、この疑問は英語学習を始めた7年前、毎日のように自分も思っていたことでした。
この答えとしては、正しいステップを踏んで学習をしていけば話せるようになるというもので、今回はその中でも比較的取り組みやすく、効果も十分見込める「独り言」というトレーニングについてお伝えしていきます。
私は英語学習最初の0-1年目はYes…Yes…や、書かれてあることしか読めない(話せない)状態だったのですが、この「独り言」を通じて得たスピーキング力で、
結果的には英語を話す力も高く求められる英検1級や通訳案内士の資格を取得することができました。
記事を読み終わる頃には、「独り言をうまくやったら、英語話せるようになりそう!」と感じていただけるはずです。
それでは、いってみましょう!
目次
そもそも英語の「独り言」とは?メリットは?
まずはじめは、そもそも英語の「独り言」とは具体的にどういうことかについて説明していきます。
(「独り言」の正しいやり方だけ知りたいという方は、次の章に進んでください!)
英語における「独り言」とは日本語と同じで、自分に話しかける行為のことを指します。
「え?じゃあ日本語と一緒?」と思われる方も多いと思うのですが、日本語の独り言って、結構ぼそっとゴニョゴニョ言うようなイメージはありませんか?
英語での「独り言」トレーニングはそれとは少し違って、ある程度クリアに、能動的に自分に話し続けることを指します。
訓練としての英語における「独り言」の位置づけをお伝えしたところで、次は独り言のメリットについて詳しく見ていきます。
【独り言のメリット①】ピンポイントで自分に必要なことが話せる
独り言の1つめのメリットは、ピンポイントで自分に必要なことが話せるということです。
なぜなら、独り言は誰にも邪魔されず一人で好きなことを話し続けられるトレーニングだからです。
おそらく「英語を話す」=「英会話」というふうに捉えている方は多いと思うのですが、英会話にはデメリットが存在します。
それは、自分の発話量がコントロールできないということです。
会話というだけあって、相手に対して話す、相手の話を聞くという行為を繰り返す必要があるため必然的に自分が話す量は減っていきます。
一方で独り言は、自分が話したいだけ話すことができるので、自分だけが英語を話すということを徹底して訓練することができます。
【独り言のメリット②】コスパが最も良いスピーキング学習
独り言の2つのメリットは、コスパが最高に良いということです。
なぜなら、独り言は完全無料で自分一人で行うことができるトレーニングだからです。
個人的に英語のスピーキング力向上のためにはオンライン英会話をめちゃくちゃオススメしているのですが、どんなに安くても月額5000円以上は費用がかかってきます。
加えてネイティブの方のレッスンや、もし英会話スクールなどに通うとなると2倍、3倍にも値段が膨れ上がります。
一方で独り言は、自分独りでできることなのでどれだけやっても、途中でやめても完全に無料です。
私自身大学生のころに英語学習を本格的に始めたのですが、当時はなかなかお金を使えなかったので色々教材やスクールを使うというよりは、独り言を最大限活用しました。
コストがかからないにもかかわらず適切なやり方で実践すると絶大な効果を発揮してくれたので、コスパ最強のスピーキング練習法だと思っています。
【独り言のメリット③】場所や時間に縛られない
独り言の3つめのメリットは、場所や時間に縛られないことです。
英語を誰かと話すとなるとどうしても相手や場所が必要ですが、独り言では心配ご無用。
朝起きてすぐ、シャワーの中、ちょっとした待ち時間、寝る前など、「よし、ちょっと英語話してみよう!」と気分がのった時にいつでもどこでも実践できます。
特に時間の観点では、まとまった時間を取らないと英語を話す機会がないと思ってしまう方が多いので、そういった方にも最適なトレーニングとなっています。
本当に英語が話せるようになる独り言トレーニング方法
独り言の概要とメリットをお伝えしたところで、ここからは効果的な独り言のやり方5選をお伝えしていきます。
①自分に身近な場面を想像して行う
独り言トレーニングの効果的なやり方の1つめは、自分に身近な場面を想像して行うことです。
これは日頃自分が英語を使うような場面をイメージしてトレーニングをし、実践の場に活きる生の英語を増やしていくという方法。
自分に身近な場面の例は、下記のようなものです。
- 日々のルーティン
- 自分の趣味・特技
- 最近のマイブーム/将来など
- 仕事 / 家事の話
- 英語を学習している理由
- 英語を使っている将来
このように様々な場面を鮮明にイメージしながら独り言を展開していくことで、無駄を省きピンポイントに自分が使うような英語の練習をすることができます。
②とにかく話し続ける
独り言トレーニングの効果的なやり方の2つめは、とにかく話し続けることです。
独り言トレーニングあるあるとして、話すことがなく止まってしまい1-2分しか発話できないというものがあります。
ただ、独り言トレーニングでしっかり結果を出していきたいのであれば、発話の量を確保するために話し続けることが必要です。
「いや、それができたら苦労しないだろ…」という声が聞こえてくるので(私も昔こういう風に思っていました)、
ここから独り言で話し続けるためのコツをお伝えしていきます。
独り言を話し続けるためのコツは、5W1Hの質問を自分に投げかけることです。
5W1Hとは、疑問文の総称のことでそれぞれWhat, When, Where, Who, Which, Howを表します。
これらの疑問詞を使って自分に対して質問をしてみると、話が展開しやすく独り言が続けやすいです。
例えば、下記のように展開していきます。
In the future, I would like to use English in my work because it gives me a lot of opportunities.
→ここで質問
What kind of opportunities will you get?
→さらに続けて質問
How are you going to improve your English?
このようにして、話した内容に対してWH疑問文で深ぼっていくことで話の展開は無限大に広がっていきます。
先ほどの章の自分に身近な話と絡めていくと、より長く話し続けていくことができるようになります😊
③自分の視界にあるものを描写する
独り言トレーニングの効果的なやり方の3つめは、自分の視界にあるものを描写することです。
こちらは一番シンプルなやり方で、目の前にあるものを英文にして描写していくという方法。
例えば今自分が勉強机に座っているのだとしたら、下記のように英文を積み重ねて独り言をしていくことができます。
- There is a book in front of a box.「箱の前に、本がある」
- I am looking at some pictures.「写真を見てます」
- I bought this pencil yesterday at the store.「この鉛筆は、昨日お店で買いました」
こちらのやり方でも十分英文を作って発話するということはできるので、繰り返していくことでスピーキング力の向上は見込めます。
④自分のよく使う日本語を英語に変える
独り言トレーニングの効果的なやり方の4つめは、自分のよく使う日本語を英語に変えることです。
これは、独り言の発話の量をとにかく増やせるという利点を使ったやり方で自分がよく使うような日本語を英語に訳しながら話すトレーニングです。
通常の独り言ではそのまま英語で話すのですが、このやり方は少し異なります。
やり方としては、まず日本語で独り言で発言してみてからそれを逐次通訳していくというものです。
例えば、自分の仕事の話をしているとしたら下記のように日本語を言う▶︎英語にするという形で独り言をしていきます。
私は、英語コーチとして働いています。
→I work an an English coach.
主にTOEICやビジネス英語のコースを担当しています。
→Mainly, I teach TOEIC and business English.
⑤オンライン英会話で効果測定をする
独り言トレーニングの効果的なやり方の5つめは、オンライン英会話で効果測定をすることです。
ここでいう効果測定とは、独り言トレーニングの効果がきちんと出ているのかオンライン英会話を使って測定するということになります。
全てのトレーニングに共通していますが、やりっぱなしが一番よくないです。
なぜなら、それが本当に「あなたにとって」正しいやり方で行えているのかわからないからです。
そして、これを解決するために一番手っ取り早いのは、何か他の学習を使って効果を測定するというものになります。
もしやり方が正しくない(今回のケースであれば、話せるようになっているという効果を感じられない)のであれば、今回ご紹介した①−③まででできていないところがないか見直していきましょう。
【まとめ】英語独り言トレーニングの概要・メリット・やり方
記事でお伝えした通り、「独り言」トレーニングはスピーキング力を身につけるために、最もコスパがよく取り組みやすい学習方法です。
独り言は本当に強力なので1日5分でも、スキマ時間などを利用して続けていけることができれば着実に英語のスピーキング力は変化していきます。
少し慣れてきたら、ぜひ「独り言」x「オンライン英会話」、「独り言」x「瞬間英作文」と、他のスピーキング用の学習と掛け合わせてみてください。
「独り言」について不明点があれば、コメントまたはTwitter(@eichan_ruh)でご連絡いただければと思います。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!