みなさんどうもです!eichanです!
今回は、『【原点にして頂点】英語音読の正しいやり方徹底解説』と題して、
最もシンプル、しかし強力な学習法「音読」の効果と、正しいやり方についてお伝えしていきます。
英語の音読って、意味あるのかな?
音読がよいのはわかったけど、やり方がわからない…
音読はやっているけど、どうも成長している感じがない…
英語コーチ/講師をしていると、生徒さんから上記のような不安をお聞きすることが多いです。
私も7年前に英語学習を始めたころ、とにかく音読はよいと言われているからやっているけど「具体的に何がよくてどう効いているのかわからない」状態でした。
ただ、TOEIC満点や英検1級などを取得できた理由を振り返って考えていくと、「音読」の効果は絶大だったなと感じています。
また、生徒さんにも音読は必ず学習の中に取り入れていただいていますが、やはり成果はでやすい傾向に。
そこで今回は、音読の効果と正しいやり方を徹底解説していきます。
それでは、いってみましょう!
目次
英語音読の効果とは?
まずはじめに、英語音読の「効果」について見ていきます。
この「効果」を理解しているかしていないかによって、学習に対する意識や質が大きく異なるので、人に説明できるレベルまでインプットしていきましょう。
音と意味をつなげていくことができる
英語音読の1つめの効果は、音と意味をつなげていくことができることです。
ここでいう「音と意味」というのは、文の中の「単語の音、そして意味」のことを指しています。
音読を適切に行うことができると、この「音と意味」が頭の中でつながっていきます。
「音と意味」が頭の中で繋がるということをわかりやすくご理解いただくために、音読をする際の流れをお伝えしていきます。
【音読トレーニングの流れ】
「教材選択」▶︎「音声確認」▶︎「意味考えながら音読」▶︎「再度音声確認」
*音声がない場合は、「教材選択」▶︎「音読」という形になります。
音読というと「意味を考えずに読む」というイメージが強い方が多いかもしれませんが、効果的なやり方は意味を考えながらの音読になります。
意味を考えながらの音読を行なっていくと、音を理解した上で正しく発音し、かつ読みながら意味を同時に捉えていくことができるので自分の頭の中で「音と意味」がつながっていきます。
英語の音に関する基礎知識を養える
英語の音読の2つめの効果は、英語の音に関する基礎知識を養えることです。
音読は英文を「音」をつけて読んでいく作業ですので、その過程で下記のような英語の音の基礎知識を身につけていくことができます。
【英語の音に関する基礎知識】
- リエゾン(音の連結・脱落・同化)
- リズム(音の強弱)
- イントネーション(音の抑揚)
- アクセント(音の癖)
それぞれ、下記詳しく解説していきます。
リエゾン
(音の連結・脱落・同化)
英語の「リエゾン」とは、別名リンキングとも言われ「単語が並んだ際、音がつながったり、消えたりすること」を指します。
このリエゾンには大きく分けて3つの種類があり、応用言語学的には「音の連結」「音の脱落」「音の同化」と呼ばれています。
音の連結
音の連結とは、単語と単語の音がつながることで、特に2つの単語が並んだ際、最初の単語の終わりが「子音」で2つ目の単語の始まりが「母音」だった場合に起こる現象です。
「音の連結」のわかりやすい例でいうと、「when I」などです。
Whenのnは「子音」、Iは「母音」なので [ウェンアイ] ではなく [ウェナイ] と、音が変化します。
これを知らずwhen Iは [ウェンアイ] と思っていると、 [ウェナイ] と聞こえた時に「え?」と聞き逃したりしてしまうわけですね。
音の脱落
音の脱落とは、会話のスピードが早くなった際、発音しない音が生まれるという現象です。
特に2つの単語が並んだ際、最初の単語の終わりが「破裂音(p, b, k, t, g)」で、2つ目の単語の始まりが母音だった場合に、前の「破裂音」がなくなる現象が一般的です。
こちらはシンプルに、話すスピードが高まってきたときに語尾の音が聞こえない(脱落する)と覚えてしまっても、OKです。
この「音の脱落」には、「Good morning」などが当てはまります。
Goodのdが破裂音で、mが子音なのでdの音がなくなり [グッド モーニング] ではなく [グッ モーニン] という音に変化します。
これまた [グッド モーニング] と思っていたものが [グッ モーニン] と聞こえてくるので、この知識がないと違和感がありますよね。
この違和感が積み重なっていくと、リスニングの弊害になっていきます。
音の同化
音の同化とは、単語と単語の音がつながって別の音に変化する現象です。
こちらは先ほどご紹介した「音の連結」に近い変化で、単語がつながった際、前の単語や後ろの単語の影響で音が同化していきます。
具体的な例としては、例えばI want you.
そのまま読むと [アイ ウォント ユー] ですが、こちらのwant youが[ウォンチュー]と同化します。
AKB48の『ヘビーローテーション』でも、I want you. [アイ ウォント ユー] ではなく、[アイウォンチューー]と言っていますよね♪
リズム(音の強弱)
続いての英語の音に関する基礎知識は、リズム(音の強弱)です。
英語に限らず言語には独特のリズムが存在し、このリズムは音の強弱によって生まれます。
リズムを理解せず、全ての単語が均等な強さで発音されると思ってしまうとリスニングの際に聞き取りづらくなってしまいます。
そして英語においてこのリズム(強弱)を生んでいくものとして、「機能語」と「内容語」というものが存在します。
機能語:前置詞、代名詞、接続詞、冠詞など(文の中でそこまで重要度の低い単語郡)
内容語:名詞、形容詞、副詞、動詞など(文の中で重要な内容を司る単語郡)
これらはそれぞれ「弱音(弱く読む)」、「強音(強く読む)」と使い分けられ、機能語は弱く、内容語は強く発音される傾向にあります。
(内容語は1文の中で重要な内容を司るものなので、強く読まれやすいということですね。)
この傾向に基づいて、例えば1文の中で「強い・弱い・強い・強い」といった形で発話されると、英語の音にリズム(強弱)が生まれていくということです。
リズムを理解できていれば、「全部の単語聞こえない!」と嘆くことなく、ああ、「この単語弱く発音されているから聞こえにくいんだな」と判断することができます。
(そして学習を重ねていけば、弱い音も聞こえるようになっていきます。)
ルールから外れた強調がされることもあるので、「リズム」はだいぶ曲者です。
イントネーション(音の抑揚)
続いての英語の音に関する基礎知識は、イントネーション(音の抑揚)です。
イントネーションは、文の中で語尾が上がっていったり、下がったりといった音の変化のことを表します。
一般的に私たちが中高時代に学んだこととして、「疑問文の語尾は上に上がっていく」「肯定文は語尾を下げて発音する」といったものがありますが、これは正しくイントネーションのことです。
これらのルール以外でも発話者の気分・状況によってイントネーションは使い分けられていきます。
この知識があると、イントネーションによって発生する「細かな音の違い」にも敏感に気付けるようになり、結果的にリスニングの際の助けになります。
アクセント(音の癖)
続いての英語の音に関する基礎知識は、アクセント(音の癖)です。
これはわかりやすく言うと、日本語の「方言」のようなものです。
日本語であっても自分が住んでいる地域以外だと、一発で音がわからなかったりする場合はありますよね。
(「泣く子はいねがぁああ」とかは最初聞き取れなかったですw)
そして英語は日本語に比べて全世界に話し手がいるので、とんでもない数のアクセントがあるわけですね。
全てを覚える、慣れることはできないですが、主要なアクセントに強くなっておくと聞き取りが楽になります。
英語が第一言語の国
🇺🇸 アメリカ
🇨🇦 カナダ
🇬🇧 イギリス
🇦🇺 オーストラリア
🇳🇿 ニュージーランド
英語3技能に活きる
英語の音読の3つめの効果は、英語3技能に活きることです。
ここでいう3技能とは英語の3技能(読む、聞く、話す)のことを指しており、音読では3つの力を同時に鍛えていくことができます。
なぜなら、音読をする過程で「読む」、「聞く」、「話す」こと全てがカバーされるからです。
例えば「話す・聞く力」という観点に関しては、先ほどの「英語の音に関する基礎知識」が入っていくことにより格段に向上していきます。
また、「読む」という部分においても音読の際にリーディングも兼ねているので着実に鍛えられていきます。
効果を最大化する英語音読の正しいやり方4選
それではここから、音読の効果を最大化するための正しいやり方を4つご紹介していきます。
音声と併せて音読
音読の効果を最大化するための1つめのやり方は、音声と併せて音読することです。
これはつまり、「音声付きの教材を選ぶ」ということと同義です。
理由としては、先ほどお伝えした通り正しい音読は「音を聞いてから」英文を音読していくという流れを踏むからです。
【音読トレーニングの流れ】
「教材選択」▶︎「音声確認」▶︎「意味考えながら音読」▶︎「再度音声確認」
*音声がない場合は、「教材選択」▶︎「音読」という形になります。
この「音声確認」というプロセスを音読の流れにいれることによって、先ほどご紹介した音に関する基礎知識が身についていきます。
【英語の音に関する基礎知識】
・リエゾン
(音の連結・脱落・同化)
・リズム(音の強弱)
・イントネーション(音の抑揚)
・アクセント(音の癖)
正しい音の基礎知識がわかっていないまま音読をはじめてしまうと、我流で発音してしまったり間違えた音を覚えてしまったり、効果が弱まる傾向にあります。
そのため、この記事でご紹介したような音の知識をしっかりとインプットし、音の知識を意識して音読をすることが非常に効果的です。
チャンク音読
音読の効果を最大化するための2つめのやり方は、チャンク音読をすることです。
「チャンク音読」とは、英語を単語単位で読まず「かたまり」として理解していく読み方のことをいいます。
例えば、
We will go to the bookstore this afternoon to buy some magazines.
「雑誌を買うために、書店に午後いきます」
を1単語単位で読むと、
We / will / go / to / the / bookstore / this afternoon / to / buy / some / magazines.
このように読んでいくことになります。
私たち日本人はこの読み方に慣れてしまっているのですが、これだと単語ごとに訳すことになるので読むスピードが遅くなったり、自然ではない読み方になってしまいます。
一方で、チャンク(かたまり)を意識して読んでいくと、こうなります。
▶︎We will / go to the / bookstore / this afternoon / to buy / some magazines.
これらを比較して、どちらの方が早く、かつスムーズに読んでいけそうでしょうか?
ほとんどの場合、後者のチャンクリーディングの方が早く読むことができるはずです。
このチャンクで英文を切っていくという発想は、英語の4技能全てに活きてくるものです。
チャンクで区切れるようになるまでには一定の練習量を積む必要があるので、下記を参考にしながら英文を読む際にスラッシュで区切って音読していく癖をつけましょう。
チャンクの詳しい区切り方については、こちらの記事をご覧ください😊
コンテンツ音読
音読の効果を最大化するための3つめのやり方は、コンテンツ音読をすることです。
実は音読のやり方には2つの種類があり、「プロソディー音読」と「コンテンツ音読」というものがあります。
これらの違いは、「プロソディー音読」は”意味を考えずに”音読する一方、「コンテンツ音読」は”意味を考えながら”音読するという点です。
そして、音読の正しいやり方としては「コンテンツ音読」の方を個人的にはおすすめしています。
なぜなら、意味も考えながら読むことによって、リスニングやリーディング力も同時に鍛えることができるからです。
つまり1の努力で2、3、5以上の成果を生み出せる可能性があるということになります。
繰り返しを徹底
音読の効果を最大化するための4つめのやり方は、繰り返しを徹底することです。
これは非常にシンプルですが、とにかく音読の数・量を増やすというものです。
基礎のトレーニングとはいえ、瞬時に意味を理解しながら読んだり音の基礎知識を意識して読んでいくためには一定の練習量を重ねることは必須です。
私が個人的にやっていた方法としては、何かを学習するたびに「最低5回は音読をする」という風にルールを決めるやり方。
このように「音読」は常に行うものだという意識・仕組みがあると、歯ブラシのように習慣化されていき、「あ、今日音読やってないから何か気持ち悪い」という感覚になるので学習が続いていきます。
終わりに
ここまで記事を読んでくださって、ありがとうございます。
みなさんの中で音読の「効果」そして、正しい「やり方」がクリアになっていたら嬉しいです。
前書きで少し書きましたが、7年間私はほとんど全ての教材に対して音読を行ってきました。
昔は効果を理解はしていなかったものの、振り返ると音読によって絶大な効果を感じたことは多かったのでぜひ毎回実践していっていただけたらと思います。
何か今回の記事で疑問点などあれば、コメントかTwitter(@eichan_ruh)でご連絡ください😊
スピーキング力を鍛えるという観点では、「瞬間英作文」や「オンライン英会話」を音読と並行するととてつもない効果があるので、ぜひ下記の記事も参考にしてみてください。
それでは、次回の記事でお会いしましょう!