今回は、『【英会話には瞬発力が命】瞬間英作文の効果的なやり方5選』と題して、瞬間英作文の効果的なやり方をご紹介していきます。
私は8年間の英語学習の中で、スピーキングについてはとても苦労してきました。
英語学習を始めたきっかけが「話せるようになりたい!」ということだったのに、何度もこんな気持ちになっていました。
そんな中、英語学習1-2年目ごろに「話せるようになってきた!」という感覚をやっと少しだけ得ることができたのですが、
この時に集中的に取り組んでいたのが、「オンライン英会話」と今回ご紹介する「瞬間英作文」でした。
「瞬間英作文」とは日本語で書かれた文を瞬間的に英語にして発話する、という英語学習界で有名なトレーニングです。
ただ、瞬間英作文に関してはスピーキング力向上にとても役立つ気はしていたものの、学習当初は下記のような不安を抱えていました。
瞬間英作文って本当に効果あるの?
どれだけやればいいの?
繰り返しすぎて飽きてきた…
なので今回は、こういった不安や疑問点を解消する記事になっています。
私だけでなく、英語コーチとして100人以上の生徒さんへの指導経験の中で、英語を「話せる」ようになっている方は瞬間英作文を適切なやり方で実践できている方がほとんど。
この記事を読んで適切なやり方を身につけていただければ、「英語を話せる未来」が見えてくるはずです。
それでは、いってみましょう!
目次
はじめに
瞬間英作文をなぜ取り入れるのか?
まずはじめに、なぜ学習の中に「瞬間英作文」を取り入れるべきなのかというお話をしていきます。
(やり方だけを知りたい、という方は次の章に飛んでください)
結論としては、瞬間英作文を取り入れるべき理由は日本の英語教育では文章を作るスピードを高めるトレーニングをしていないためです。
話せない原因は
文章を作るスピード
瞬間英作文は主に「文章を作るスピード」を高めていくトレーニングですが、多くの場合私たち日本人が英語を話せない原因は「文章を作るスピード」に起因しています。
ここでみなさんに少し想像していただきたいのですが、下記のような文章を英語で言いたかったとすると、どのように英訳されますでしょうか?
「明日って何をするんだっけ?」
この文を英語で言う場合、私たちの頭の中では下記3つのプロセスが行われます。
①「言いたい文」を日本語で思い浮かべる(概念化)
②単語と文法などを組み合わせて「文を作る」(文章化)
③文章化したものを口から発話する(音声化)
この3つのプロセスをスムーズに行うことができれば、自分の言いたいことを伝えることができます。
ただここで、2番目の「文を作ること」(文章化)にすごく時間がかかってしまう場合がほとんどです。
そして、それが会話であればさらに悲惨。
言いたいことが言えず、気がついたらもう次の話題に移っていた… みたいなことが起きてしまいますよね。
この「単語や文法を文章として組み立てるスピード」を最も効率的に高める方法が、瞬間的に英作文を作ること=『瞬間英作文』ということになります。
つまり、瞬間英作文は私たち日本人が苦手な瞬発的な英文の組み立てを鍛えられるトレーニング、まさしく課題にダイレクトにアプローチできる方法なんです。
瞬間英作文は
中高英語のカリキュラム外
ここまで読んで「なんだか効果ありそう!」と思っていただいた方もいらっしゃるかと思いますが、残念ながら瞬間英作文は中高の英語教育のカリキュラム外なのです(なんでやねん!😭)
そのため、自発的に取り組んでいかなければ私たちが文章を組み立てる力を早める機会はなかなかないです。
瞬間英作文を
6-12ヶ月続けた結果
この章の最後は、個人的に毎日12ヶ月瞬間英作文を続けた結果(その後は定期的に継続という形にしています)、
そして生徒さんにも6ヶ月程度行っていただいている中での「効果」をお伝えしていきます。
結論、瞬間英作文×オンライン英会話の組み合わせはスピーキング力向上に非常に効果的だったと断言できます。
瞬間英作文を何度も繰り返していくことで発話のスピードが上がり、その効果測定および実践もかねてオンライン英会話を繰り返していくと、英語を話すスピードは格段に上がっていきました。
また、瞬間英作文には副次的に文法力強化という効果もあり、これらで培った力でTOEIC満点、そして英検1級などもスピーキング高得点で合格することができています。
瞬間英作文の効果的な
やり方5選
ここからは、瞬間英作文の効果を最大化していくための5つのやり方をご紹介していきます。
全てを実践できずとも効果は見込めるので、自分ができそうなものを取捨選択して実践してみてください。
①徹底的に繰り返す
瞬間英作文の効果的なやり方の1つ目は、徹底的に繰り返すことです。
瞬間英作文の教材などを使用していくと、「1回教材を使い切ったら終わり!」という風にしてしまう方が非常に多いです。
ただ、これは一番ダメな使い方です。
瞬間英作文の目的は「文章を作るスピードを高めること」なので、野球でいう『素振り』のように、何度も何度も繰り返し、少しずつスピードを高めていく必要があります。
そのため、教材を使って学習をする場合最低10周はその教材を繰り返していく必要があります。
「え、そんなにやるの?飽きちゃいそう…」
と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、その通りです。
何度も繰り返しをしていくと、2つの弊害が出てきます。
それは、「飽き」と「暗記」です。
「飽き」についてはどうしても繰り返していくと発生してしまうものなので、飽きさせない工夫を作っていかなければいけません。
個人的に効果的だと感じた飽きさせない工夫は、「タイムアタック形式で学習をゲーム化する方法」です。
そして2つ目の弊害は、「暗記してしまうこと」です。
瞬間英作文は「文章を作るスピードを高めるトレーニング」なので、一見すると暗記してスピードを上げてしまっても良いように思えますが、そうではないです。
暗記をしてしまうと、教材に登場している文しか使えるようになりません。
これだと英会話実践の際に応用できず、ただ覚えた文のみしか使えないことになります。
逆に暗記ではなく、文の構造を理解、構築できるスピードを高めていくといくらでも応用が効くようになってきます。
②自分の苦手な文(課題)をひたすらに改善する
瞬間英作文の効果的なやり方の2つ目は、自分の苦手な文(課題)をひたすらに改善することです。
瞬間英作文に限らず、教材を使っているとついつい全てを完璧な状態にしたいと思われる方は多いのではないでしょうか?
私自身「教材を使い切ってから、次に移ろう!」みたいな考え方があったので、細かいところまで何度も繰り返すようにしていました。
これは他の教材であれば効果的な場合もあるのですが、実は瞬間英作文においては学習を非効率にしてしまう可能性があります。
瞬間英作文の目的、「文章を作るスピードを高めること」は、より具体的にいうと「(自分の苦手な文法・文章)を作るスピードを高めること」だからです。
先ほど瞬間英作文は何度も繰り返すトレーニングとお伝えしましたが、それは苦手な文章を徹底的に繰り返すという意味になります。
それでは、自分の苦手な文をどうやって判別するのか?
基準は、2つあります。
1文を作るのに、
5秒以上時間がかかっている
物理的に英文を作るのに時間が5秒以上かかってしまっているものは、改善の余地があるということです。
この文は、改善の必要はないということです。
単語単位で英作文している
自分が発話する際に、どのようにアウトプットしているか確認してみてください。
もし英作をする際に、
I… like… this… restaurant…
え〜… うーん…
と単語単位で出てしまっている文は、改善できる文の候補になります。
この単語単位になっているものを少しずつ塊で伝えられるようにしていくことが、英作文の目標になります。
【チャンクの区切り方】
❶前置詞の後ろ
→ for / my birthday
❷To 不定詞のかたまり
→ to study / English
❸接続詞の後ろ
→ I think that / she is nice.
❹助動詞の後ろ
→ I will / study English.
より具体的な区切り方については、下記の記事をご覧ください。
③インプットしたことを、
オンライン英会話・独り言でアウトプットする
瞬間英作文の効果的なやり方の3つ目は、他学習でインプットしたことを、オンライン英会話・独り言でアウトプットすることです。
ここで、今まで少しだけ触れてきていた「オンライン英会話」が登場します。
瞬間英作文xオンライン英会話という組み合わせは、瞬間英作文の効果を最大化する上で最も重要なことになります。
なぜなら瞬間英作文は、サッカーで例えると、リフティング練習(野球でいうと、素振りです)のようなものだからです。
つまりどこまでいっても「練習」の枠は超えません。
ただ、ここにオンライン英会話を挟むことで「練習」から、「試合(実践)」へと学習したことを昇華することができます。
また「独り言」とはオンライン英会話の簡易版で、「自分自身に英語で話しかける」というものですが、こちらも実践に近いので十分な効果が見込めます。
④暗記はしない意識を持つ
瞬間英作文の効果的なやり方の4つ目は、暗記はしない意識を持つことです。
こちらは先ほど①でも少し触れましたが、大切なことなので再度強調させてください。
瞬間英作文で暗記をしない方が良い理由は、瞬間英作文は文法を瞬発的に「組み立てる」ことが目的であって、「覚えたものをそのまま出す」トレーニングではないためです。
いや、でも何度も繰り返していたら、覚えちゃうじゃん…
というお気持ちはすごくわかりますし、私もそうでした。
暗記はついしてしまいがちなので、覚えるのではなく文を組み立てているという認識を持つことと単語を変えて英作文をしてみることが大事です。
まず意識の部分で、「覚えて使おう!」ではなく「組み立てて使おう!」ということを考える。
そして、それでも覚えてしまう場合は「単語を変えて」英作文を実践してみると効果的です。
- 「彼」→「彼女」
- 「勉強するために」
→「歌うために」 - 「海外に」
→「アメリカに」 - 「行った」
→「を訪ねた」
⑤テスト(アプリ)で
効果測定する
瞬間英作文の効果的なやり方の5つ目は、テストで効果測定をすることです。
瞬間英作文は自己学習なので、繰り返していくうちに惰性になってしまう可能性が高いです。
これを防ぐためにも、緊張感を産み出しやすい「テスト」を学習後に行うことが効果的。
テストのやり方としては、2つあります。
友人、家族に協力してもらい
テストをする
1つ目は、友人や家族に協力してもらいテストをする方法です。
例えば教材を使って瞬間英作文を行っている場合は、その教材の中からランダムで文をピックアップしてもらい、それらを時間を決めて出題してもらいます。
「1分間で10文以上」みたいなゴールを立ててテストを行っていくと、モチベーションも維持しやすいですし、学習したことが身についているのか効果測定を行うことができます。
アプリを使って、
タイムアタックでテストをする
2つ目は、アプリを使ってタイムアタックでテストをする方法です。
これは後ほどご紹介する教材、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』に限定的なやり方になるのですが、この教材にはアプリ版が存在しています。
このアプリ版では英作文の日本語を読み上げ英語で発話してくれるので、簡易的なテストを自分で行うことができます。
おすすめの
瞬間英作文教材
ここからは、瞬間英作文のためのおすすめ教材を3つご紹介していきます。
①会話できる英文法大特訓
まず1つ目のおすすめ瞬間英作文教材は、『会話できる英文法大特訓』です。
こちらは、1年以上使用した一番愛着のある教材です。
左に日本文、右に英文という形で瞬間英作文として使いやすい形式、そして中身の英文が非常に自然な点がおすすめポイントです。
瞬間英作文の教材は少し不自然な文が混ざっていたりするのですが、『会話できる英文法大特訓』に関してはその心配はありません。
②どんどん話すための
瞬間英作文トレーニング
2つ目のおすすめ瞬間英作文教材は、「瞬間英作文」の金字塔、『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』です。
非常に有名な教材なので「瞬間英作文」と聞くと、この教材を想像する方は多いのではないでしょうか。
一般的なやり方の説明や、瞬間英作文の意義がしっかり掲載されているおで、「瞬間英作文って何?」といった初級者の方にとっては非常に適している教材だと思っています。
そして、この教材にはもう1つの利点が!
それは、スマホ用のアプリが存在することです。
先ほどの項で少しお話ししましたが、こちらのアプリでは音も入っていますしゲーム感覚で学習を行うことができます。
また、設定から瞬間英作文の答えを出すスピードが選べるので効果測定も兼ねたテストのようにも使用することができます。
③スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング
3つ目のおすすめ瞬間英作文教材は、『スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング』です。
こちらは②の教材とシリーズになっていて、②の教材で網羅されている中学1-3年までの文法項目がシャッフルされているというものです。
シャッフルされているため、より実践的な内容となっているのが特徴です。
また、シャッフルよりも難易度の高いコンビネーション(シャッフルした文法を、さらに組み合わせたもの)という項目もあるので、瞬間英作文に少し慣れてきた方にはとても適していると思います。
終わりに
私はここまでお伝えしたやり方、そして教材を使って瞬間英作文を繰り返したことで、スピーキング力が格段に向上した経験があります。
生徒さんにも行っていただいており全体的に効果が高い傾向にはあるので、ぜひ興味をもっていただいた方は今この瞬間から瞬間英作文を試してみてください。
瞬間英作文ができるようになったことで得たことは多いですが、一番は英語を話すことが楽しくなったことです。
スラスラと文章が出てくる感じは、ある種の快感のようなものになります(笑)
瞬間英作文のやり方等で困ったら、ぜひコメントやTwitter(@eichan_ruh)などで声をかけてください😊
それでは、次回の記事でお会いしましょう!