どうもです!eichanです!
今回は、『【シャドーイングの次はこれ!】英語リスニング「多聴」の正しいやり方3STEP】と題して、英語リスニング力強化のために非常に効果的な多聴の正しいやり方と効果についてお伝えしていきます。
私は英語学習を始めてから7年間、リスニングトレーニングをしていく中で以下のようなことに悩まされてきました。
たくさん英語を聴いてるけど、なかなかリスニング力が変わっている実感がない…
音は聞き取れるようになってきた気がするけど、意味が理解できない…
シャドーイング・音読ばかりをやっているけど、これで本当に伸びるのかな…
このような悩みがあったので、特に学習開始から1-2年目はリスニングトレーニングの迷宮に迷い込みました(笑)
ただ今回ご紹介していく多聴と以前ご紹介したシャドーイングを掛け合わせたトレーニングをしていくことで、
リスニングが確実に聞こえるようになり、TOEICなどの試験でも毎回リスニングで満点を取得、海外ドラマなども6-7割程度は理解できるようになりました。
英語コーチとしても生徒さんにも実践していただき効果が出ているトレーニングなので、みなさんの英語学習にも活かせる部分が必ずあるはずです。
それでは、いってみましょう!
目次
英語リスニング「多聴」の効果と目的
それではここから、多聴の効果と目的について詳しくお伝えしていきます。
聞き取れた音と意味をつなぐ回路を作る
まずはじめに多聴の効果・目的としては、聞き取れた音と意味をつなぐ回路を作ることになります。
みなさんはリスニングと聞くと、ついつい「聞き取れない!」というふうに考えてしまったことはありませんか?
これは半分正解なのですが、実はリスニングは音が聞き取れただけでは成立しません。
なぜならリスニングには音を聞き取るということと、聞き取れた音の意味を理解するという2つのプロセスがあるからです。
①音を聞き取る
②聞き取れた音の意味を理解する
つまり、”音だけ”を聞き取れていても意味まで理解することができません。
それでは、この「意味」までしっかり理解できるようにするにはどうすればよいのか?
その答えが、多聴トレーニングです。
多聴は、音を聞いてから聞き取った音の意味を理解するというプロセスを徹底的に繰り返すことなので、
シャドーイングや聞き流しだけではたどり着けなかった、意味まで理解するというところをカバーしてくれる包括的な学習方法になります。
シャドーイングは基本的に「音を聞き取る」プロセスを鍛えるトレーニング、聞き流しは負荷がかからないので効果が弱いトレーニング。
回路ができあがれば、意味の理解が高速になる
多聴を繰り返し効果が出てくると、音と意味をつなぐ回路ができ意味の理解が高速になっていきます。
意味の理解のスピードが変化していくというのは少しイメージしにくいと思いますので、わかりやすくするために私の経験談をお話しさせてください。
英語学習を開始して2-3年目、私はリスニング力にかなりの自信を持っていました。
なぜなら、TOEICは当時985点を取得できており、かつオンライン英会話やYoutubeの動画(英語学習者向け)などがしっかり意味も含めてリスニングできていたからです。
ただ、そんな調子に乗っている自分の鼻がおられる出来事が起きます。
それはネット上で知り合ったネイティブの友達の、meetup(集まり)に参加した時のことです。
友達の言っていることはリスニングできたのですが、友達たちが他の人と話し始めた瞬間、衝撃が走りました。
彼らの話している内容が、全く理解できないのです。
なぜならネイティブ同士では発話のスピードがめちゃくちゃ速く、私の当時の英語力ではそのスピードに合わせた意味の理解ができなくなっていたからです。
それ以来音を聞き取ってから「瞬時に」意味を理解できるようにならないと、コミュニケーションはうまくとれないと確信してとにかく素早く意味を理解できる状態を目指しました。
そして、その音と意味を瞬時につなぐ「高速回路」を作っていくために、多聴は絶大な効果を発揮してくれました。
多聴の効果もあって、英語学習4-5年目にはネイティブ同士が話している英語も高速で理解できるようになっていきました。
多聴の正しい4STEPS
それではここから、正しく多聴を行なっていくための4STEPSをお伝えしていきます。
【STEP1】 自分のレベル+1の音源を選ぶ
正しく多聴を行なうためのSTEP1は、自分のレベル+1の音源を選ぶことです。
英語学習を科学した応用言語学では、リスニング力強化のためには自分がストレスなく聞き取れるレベルより少し難しい音源を教材として使うとよいと示されています。
科学的な話だけでなく私の感覚、生徒さん100人以上をサポートしてきた経験からもこれは間違いないなと思っています。
「自分のレベル+1」という判断基準は、感覚的なものと数字的なものの2つがあります。
- 自分の感覚的に「ちょっと難しいな」と感じる音源
- 自分がストレスなく聞き取れるWPM+10程度の音源
自分の感覚的に「ちょっと難しいな」と感じる音源
多聴のレベル+1の基準の1つめは、定性的ですが自分の感覚的に難しいものを選ぶという基準です。
音が少し速く感じる、単語が少し難しい、話し手の人のアクセントがちょっと苦手など、自分にとって「少しだけ」難しいと感じるものを選んでいきます。
自分がストレスなく聞き取れるWPM+10程度の音源
多聴のレベル+1の基準の2つめは定量的な指標を使って、自分が聞き取れるWPM+10程度のものを選ぶというものです。
WPMとはWords Per Minuteの略で、1分間に話される英単語の数、つまりどれだけその英語音源のスピードが速いかを表す指標のことを指します。
例えばTOEICの音源だと平均WPM150、ネイティブの方が対大勢に話しかけるようなスピーチでは平均WPM170-190、
海外ドラマや洋画などはWPM220-250以上など、英語の音源によってスピードは大きく異なってきます。
WPMを細かくチェックするのが面倒だと感じる場合は、7割程度理解できる音源のスピードを1.1, 1.2, 1.3倍…と倍速にしていくとやりやすいです。
【STEP2】 スピードと音の種類を変え負荷を上げる
正しく多聴を行なうためのSTEP2は、音の種類とスピードを変え負荷を上げることです。
先ほどの多聴教材の基準の部分でお伝えしたように、スピードは常に自分のレベル+1(WPMでいえば+10程度)程度のものを選び負荷をかける必要があります。
そして、慣れてきたら音源の種類も徐々に変えていきます。
音源の種類とは、主に英語のアクセントのことを指しておりアメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアなどの主要なアクセントはもちろん、
音源の種類を変えていくことで様々なアクセントや声の特徴に、慣れていくことができます。
例えばアメリカ・カナダ vs イギリス・オーストラリアでも、下記のように発音の違いがいくつかあります。
【STEP3】適切な方法で多聴を実践する
正しく多聴を行なうためのSTEP3は、適切な方法で多聴を実践することです。
どんなトレーニングでも、効果を出していくためには適切なトレーニング方法で実践していく必要があります。
多聴の正しいトレーニング方法は、下記の通りです。
①STEP1・2を参考に音源を選択する。
②音源を、意味を理解しながら3回聴く。
③音源を3回聴いた後で、内容を3-5点ほどに要約する。
④最後に音源を1回聴く。
*内容が理解しやすい場合は②の回数を、減らす。
要約をすることで意味の理解が正しく確認できる、音を聞いてから意味を理解する回路を育てることができるという利点があるので必ず実践しましょう。
試しに下記の音源を使って、③の「要約」を実践してみます。
3回音源を聴いて(メモをとってもOKです)、要約します。
- ガンジーは元々あまり腕がよくない弁護士で、かつ恥ずかしがり屋であったため有名になりたいなどとは思っていなかった。
- しかし、彼は世界を変え、インドを自由の国にした。
- 元々インドはイギリスの植民地で、一体になれることはないと思われていた。
- そんな中、暴力を使うことなくインドを一体にし、人々を救ったのがガンジーだったのです。
上記のように要約してみました。
この要約をすることで意味理解を確認するというところまで実践してはじめて、多聴の効果は高まってきます。
【STEP4】 オンライン英会話で効果測定する
正しく多聴を行なうためのSTEP4は、オンライン英会話で効果測定することです。
先ほどまでの3STEPを踏んで学習をしていくと、リスニング力は着実に伸びていきます。
しかし、独学の場合は特にやり方が本当に正しいのか、学習の質は大丈夫なのか?を確認するために効果測定を行うことはとても大事です。
個人的に、リスニングの効果測定に最適なのはオンライン英会話だと思っています。
なぜなら、実際の会話の中でのリスニングが一番自然だからです。
具体的な効果測定のやり方としては、下記の4つです。
①自分のレベルにあった先生を一人選択する。
②リスニング(聞き取り▶︎意味が理解できるか)に意識を向けながら、会話をする。
③会話が終わったら、自分のリスニングの理解度を100点満点で点数をつける。
④1週間(または1ヶ月)ごとのスパンで、同じ先生とレッスンをして①−③を実施する。
これを繰り返し、自分のつけた点数が上がっていっているかどうかを判断していきます。
もちろん±10点くらいの差は出てきてしまうので完璧な効果測定にはならないですが、このように点数をつけることで副次的にやる気がアップしやすかったりもします。
オンライン英会話の効果的な使い方については、下記の記事をご覧ください😊
【まとめ】正しい多聴のやり方
今回記事でお伝えした通り、多聴は適切に行うことができればしっかりと効果を実感できるトレーニングになっています。
そして、聞き流しで基礎的な英語力を育て、シャドーイングで聞き取れる音の幅を増やし、多聴で意味まで理解できるようになっていくと、リスニング力は格段に向上していきます。
聞き流しやシャドーイングなど、それぞれ正しいやり方を詳しく説明した記事もありますのでぜひチェックしてみてください。
それでは、次回の記事でお会いしましょう!