英語コーチングの初回面談では何をしたらよいのでしょうか?
初回面談で時間が延びすぎてしまうのですが…
初回面談で意識することは、どんなことがあるでしょうか?
英語コーチの養成に携わっていると、コンサル生の方からこのような質問をしばしば受けます。
初回面談は全英語コーチが通る道、そして私も5年程度試行錯誤して最も効率的かつ効果的なアジェンダは何かを考えてきました。
その結果、今では解約率0%の初回面談を行うことができるようになりました。
「初回面談の後に解約ってどういうこと?」
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、
大手のスクールなどカリキュラムが整備されたところでも意外と初回面談の後の解約というのは発生しやすく、数字で見ても約10-15%程度は普通に起こり得ます。
ただ特に個人でコーチをされている方は、クライアントさんに解約や退会されてしまうと売上的な話はもちろん、メンタル的にもかなりキツイ思いをします。
だからこそ、日々のサポートに比べて面談をデザインすることがとても大切。
今回はその面談の一丁目一番地、初回面談について私なりの最適解をお伝えします。
それでは、いってみましょう!
目次
【前提】英語コーチングの
”良い面談”とは
最適なアジェンダをお伝えする前に、私が考えている「良い面談」を先に簡単に定義します。
①クライアントさんと信頼関係が築けていること
②クライアントさんの目から鱗を落とせていること
③次の週のアクションプランが明確になっていること
(④面談のタイムマネジメントが崩壊していないこと)
※④に関しては本筋からそれるので、今後の記事でお伝えします。
これら4点を満たした面談です。
クライアントさんと信頼関係が築けていること
こちらが意識できていればラポール形成ができているということなので、面談自体がクライアントさんにとって楽しく、
リラックスした状態も作れるのでヒアリングで課題なども聞き出しやすく、より信頼を築くような雑談・スモールトークもスムーズに行えるようになります。
初回面談では0からスタートですが、信頼関係を築く事を意識した丁寧なコミュニケーション、
そして面談後のチャットやラインでのアフターケアが大切です。
クライアントさんの目から鱗を落とせていること
こちらができていればコーチ側のプロ感、権威性を示すことができ、
クライアントさんから「面談がとにかく楽しみです」という風に感じていただくことができます。
次の週のアクションプランが明確になっていること
こちらができていればクライアントさんの課題の炙り出し、課題解決、改善されているという感覚などを与えることができ、英語力が伸びます。
特に初回の面談後はクライアントさんもモチベーションが高い状態なので、
やる気を削がないためにも明確にアクションプランを週ごと、日ごとに決めておくことが大切です。
当然初回面談では①の「信頼関係」はまだ築けていない状態なので、
①に注力しつつ、②と③を達成することがゴールです。
それでは①-③を全て満たし、成果の再現性が高い初回面談のアジェンダを紹介します。
英語コーチング初回面談の
理想アジェンダ
それでは、ここから英語コーチング初回面談の理想アジェンダをお伝えしていきます。
下記の流れが、5年試行錯誤して導き出した最適解になります。
❶スモールトーク(3-5分)
❷目標確認/設定(10分)
❸ツールの設定(5分)
❹全体スケジュールの確認(5分)
❺週間スケジュール/トレーニング方法の確認(15-20分)
❻学習予定の立て方共有(10分)
❼次回面談までのアクションプランまとめ(5分)
1つずつ、詳しく解説していきます。
スモールトーク(3-5分)
まずはじめは、「スモールトーク」です。
当然ですが、「よろしくお願いします。では早速〜」といきなり先に進んでしまうと面談に強い緊張感が生まれてしまいます。
多くのクライアントさんが初回面談では緊張していて、内側ではテンションが上がっている状態なので、緊張緩和+テンションをさらに上げていくという目的でスモールトークをしていきます。
スモールトークとして効果的な質問は、
・「〇〇さん、いよいよ今日から初回面談ですが意気込みなどどんな感じですか?」
・「〇〇さん、初回面談めちゃくちゃ楽しみにしていました。〇〇さんはどうですか?」
・「〇〇さん、初回の面談は結構緊張しがちなんですが、今お気持ちどうですか?」
のようにオープンクエスチョンにすること。
人の緊張は話しているうちに緩和されていきますし、ポジティブな質問をすることでテンションも上がっていくので、クローズドなクエスチョンよりも有効です。
まずはスモールトークで、「楽しい面談にする」という意思をコーチから示していきます。
目標確認/設定(10分)
続いては、「目標確認/設定」です。
ここでのポイントは、コーチ側が適切な目標シートを作成してクライアントさんと共有すること。
クライアントさんとは事前にカウンセリングをして課題や目標は整理されているはずなので、準備段階で全力で適切な目標シートを作成しましょう。
(面談の質を上げるには、準備も必須、ということです。特に初回面談は。)
適切な目標シートとは、クライアントさんの
今のレベル〜〇〇ヶ月後(コース終了後)の英語力
が定性的、かつ定量的にきちんと見える形になっていることです。
下記は、実際に私が使っている目標シートです。
定性的なものは主に口頭でお伝えし、数字の部分は参考動画などもお見せしながら6ヶ月後の状態をイメージしていただくことが大切です。
数字をうまく使うことでプロ感を強く出していくこと、そして生徒さんの目から鱗(「こういう風に目標整理できるんだ…!」と感じさせていく)を落としていきましょう。
ツールの設定(5分)
続いては、「ツールの設定」です。
ツールとは面談内で使用するアプリやチャット(LINE)のことで、こちらのアジェンダで使い方を説明します。
アプリなどは事前にダウンロードしておいていただき、
ここでの説明は簡潔にすませます。
私が実際に使っている文言はLINEの使い方を説明した後に、注意事項としては下記2点は必ずお伝えしています。(意外とこういうところで齟齬が起きるので、丁寧に)
ここでのポイントは、プロ感を演出するために滞りなく、簡潔に話すこと。
コンサル生の方の初回面談を見させていただくとここで口ごもってしまっていたり、言うことを一瞬忘れてしまう、などのケースがありますが、これはめちゃくちゃもったいない。
滞りなく簡潔に伝えることができれば「慣れているんだな」とプロ感をしっかり演出することができるので、何度も練習して口に馴染ませておきましょう。
全体スケジュールの確認(5分)
続いては、「全体スケジュールの確認」です。
こちらも事前準備が必須で、3ヶ月コースなら3ヶ月分、6ヶ月コースなら6ヶ月分の全体スケジュールを整理して作成し、クライアントさんに共有します。
全体像が見えているとクライアントさんのモチベーションが上がりますし、何よりコーチも進捗を管理しやすくなります。
下記は一例ですが、実際に私が作っている全体スケジュールです。
(こちらは1ヶ月分なので、3ヶ月なら3枚、6ヶ月なら6枚分作成してしまいます)
ここでのポイントは、下記2点です。
①学習がビハインドすることのデメリットを伝える
全体スケジュールをお見せしながら、学習時間が不足したり、予定通り進めていかないと〇〇ヶ月で目標達成できなくなってしまうという事実をお伝えすることで、
クライアントさんの緊急度が上がり学習実施率が高くなります。
②全体スケジュールは流動性が高いものだと伝える
当然クライアントさんの進捗、課題などによって全体スケジュールやカリキュラムは変わるので、流動性が高いものだとお伝えしましょう。
コースをはじめてみないとわからないことは多いので、こちらは簡潔に5分程度でお話します。
週間スケジュール/トレーニング方法の確認(15-20分)
続いては、「週間スケジュール/トレーニング方法の確認」です。
こちらは初回面談の中で一番時間をかける、かつ重要なアジェンダです。
理由としては、
ほとんどのクライアントさんが、トレーニング方法(学習方法)を間違えてしまうからです。
これはコーチをはじめたての方は驚かれるかもしれませんが、非常に頻繁に起こります。
だからこそトレーニング方法に関しては、
・丁寧に
・わかりやすく
・何度も(耳にタコができるくらい)
お伝えしていく必要があります。
(加えて、実際にクライアントさんがトレーニングしている様子を2回目面談以降は必ず実演していただく)
何度もという点はコース中に意識していくことなので、初回面談では丁寧にわかりやすく、がポイントです。
ここに時間をかけるために他のアジェンダをタイトに設計しているので、クライアントさんが理解するまで説明しきってあげてください。
(また、コーチとしては経験を積んできたら下記のように自社サイトで「動画講義(動画で説明する)」を用意すると、クライアントさんが何度も確認できて便利です)
それぞれのトレーニングの効果や目的などをお伝えできると、クライアントさんの目から鱗体験も作れます。
ただそれぞれの細かい説明は膨大すぎてここでは書ききれないので、気になる方は「コーチ相談会」などで聞いてください。
(「コーチ相談会」は、下記の無料メルマガ読者の方限定でご案内しております)
学習予定の立て方共有(10分)
続いては、「学習予定の立て方共有」です。
こちらのアジェンダでは、❺でお話したトレーニング内容を、平日いつ、休日いつ学習実施するかを決めていくというものです。
クライアントさんによって生活習慣が違うので、例えば平日であれば
・起床時間
・出社時間
・通勤時間(移動手段)
・お昼休みの有無
・退勤時間
・退社後の時間の使い方
・就寝時間
などをお聞きして、1日2時間・3時間のトレーニング内容を実施する時間をともに決めていきます。
休日の場合は出社などを除いた時間、および”平日に学習時間が足りなくなってしまった場合、どのように補填するか”も含めてお話していきます。
こちらで明確に学習する時間帯などを決めておけば、
そのタイミングでチャットやLINEをお送りすると学習実施率も上がるので効果大です。
次回面談までのアクションプランまとめ(5分)
最後は、「次回面談までのアクションプランまとめ」です。
こちらは毎回の面談で行うべき、面談のまとめ的な立ち位置のアジェンダです。
コーチが滞りなく話をしていたとしても、クライアントさんの中でクリアになっていないことや不安なことは必ずあります。
こちらのアジェンダではアクションプランを簡潔にまとめてクライアントさんの質問も解消し、まとめた内容を下記のような感じで面談後にラインで送付して完了です。
面談の最後の締めとしては、アクションプランを決めたあとは実際に実施していただくことが鍵になるので、
「初週の学習は特に大事で、ここでしっかり学習時間を達成できた方は目標達成率も高く、逆に初週からつまずと目標達成も大幅に遅れるので、初週は特に気合いを入れていきましょう」
と必ず釘を刺しておきましょう。
事実ベースで見ても、初週の学習が達成できているクライアントさんの目標達成率は1.5倍以上になります。
英語コーチング
初回面談まとめ
今回は、私が5年以上の英語コーチ経験で導き出した初回面談アジェンダの最適解をお伝えしました。
❶スモールトーク(3-5分)
❷目標確認/設定(10分)
❸ツールの設定(5分)
❹全体スケジュールの確認(5分)
❺週間スケジュール/トレーニング方法の確認(15-20分)
❻学習予定の立て方共有(10分)
❼次回面談までのアクションプランまとめ(5分)
初回面談の形はもちろん一つではなくクライアントさんによってアレンジはしますが、今回のアジェンダをコンサル生の方にも使っていただいて実際に成果につながっているものです。
「初回面談で何をしたらいいかわからない」という方は、ぜひ活用してみてください。
ただし、最適解がわかっても結局練習しなければ意味はありません。
(というより練習をしないとタイマネが崩壊したり、自信のなさが伝わってしまって、うまく初回面談を行うことができません)
なので毎日自分で面談のイメトレ、他のコーチなどとロープレなどを積み重ねて、初回面談の段階から滞りなく良い面談が行えるスキルを身につけていきましょう。
「より効率的にスキルを手にいれるために、プロのコーチから学びたい」
「初回面談はわかったけど、2回目面談以降はどうすればいいの?」
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