英語学習をしていると「チャンク」ってよく聞くけど、一体なんなんだろう?
「チャンク」についてはなんとなくわかるけど、区切り方がよくわからないな…
今回の記事でご紹介する英語学習の最強スキル「チャンク(chunk)」とは日本語では「かたまり」のことで、英語学習の中では「複数の英単語をかたまり・まとまりで捉えること」を指します。
There is an apple on the desk.
この文を例にしてみましょう。
ひとつひとつの単語は
There, is, an, apple, on, the, deskですが、
チャンク(かたまり)でまとめてみると
[There is], [an apple], [on the desk] のように
2単語以上のかたまりに区切ることができます。
このように複数の単語をまとめて文を区切るチャンクを極めることができると、英語4技能(スピーキング、リーディング、リスニング、ライティング)全ての学習に活きるので、日頃の学習効果が最大化します。
私も日々の学習の中でチャンクを意識して区切るようになった結果、英語を話すときは流暢さや高い正確性、読むときや聞くときは素早く深い理解率、書くときも高い正確性や執筆スピードを手に入れることができました。
今回の記事ではそんなチャンクのメリット、使えるようになるための具体的な区切り方を徹底解説していきます。
目次
英語最強スキル「チャンク」のメリットとは?
先ほどチャンクについて少し説明させていただきましたが、ここではより詳しくチャンクを身につけるメリットをお伝えしていきます。
チャンクを身につけるメリットは様々あるのですが、大きくわけると3つです。
①英語を話すときに、流暢さ・正確性が高まる
②英語を読むときや聞くときに、理解のスピード・深さが高まる
③英語を書くときに、文章を書くスピード・正確性が高まる
【スピーキング】流暢さ・正確性が高まる
チャンクを身につける1つめのメリットは、英語を話すときに、流暢さ・正確性が高まることです。
チャンクを使うと文章をかたまりで区切っていくことになるので英語スピーキングの際も単語単位ではなく、フレーズ(かたまり)単位で発話していくことができるようになります。
例えば、
I went to the store to buy some food.
「食べ物を買いに、お店に行った」
上記の文章を単語単位で発話すると、
I / went / to / the / store / to / buy…
と、流暢さがない発話になります。
一方でチャンクで区切ってかたまりで発話していくと、
I went to / the store / to buy / some food.
のような形になり、流暢さや文法の正確性が高まります。(チャンクの区切り方は、後述します!)
【リーディング・リスニング】理解のスピード・深さが高まる
チャンクを身につける2つめのメリットは、英語を読むときや聞くときに、理解のスピード・深さが高まることです。
例えば先ほどの例文、I went to the store to buy some food.もチャンクで区切る癖がついていると、頭の中で文章を理解する際も「かたまり単位」で理解していくことができます。
I went to「私は行きました」
the store「お店に」
to buy「買うために」
some food「食べ物を」
このようにかたまりで理解していくことで、単語単位での理解と比べてスピード・深さが大きく異なってきます。
【ライティング】スピード・正確性が高まる
チャンクを身につける3つめのメリットは、英語を書くときに、文章を書くスピード・正確性が高まることです。
チャンクで区切るということはかたまり・フレーズ単位で文章を書いていくということなので、こちらも単語単位と比較した際、圧倒的に速く、文法も正確に文章を構築していくことができます。
このように英語4技能全てにメリットがある「チャンク」ですが、身につけ方としてはトレーニングとして愚直にチャンクで区切る回数を増やしていく必要があります。
チャンクを区切るためにはコツがあるので、どのように区切っていくかひとつひとつみていきましょう。
英語チャンクの適切な区切り方7選
それではここから、具体的なチャンクの区切り方を7つご紹介していきます。
チャンクの区切り方や幅(どのくらいの単語数で区切るか)については個人差があるので、参考程度にご活用ください。
①意味の切れ目
「チャンク」の適切な区切り方の1つめは、意味の切れ目です。
大前提としてチャンクの区切り方は人それぞれなところがあるので、自分にとって意味が切れていると感じる箇所で区切るという方法です。
例えば、下記のような例文を意味の切れ目できっていくと、こうなります。
「買いたい」「新しいゲーム」「貯めた」「十分なお金」、それぞれ動詞と名詞ですが、区切った部分だけでも意味が通りますよね。
このように自分にとって意味がわかりやすい部分で切る、つまり意味の切れ目で区切るのが一つのやり方です。
②前置詞句の前と後ろ
「チャンク」の区切り方の2つめは、前置詞句の前と後ろです。
前置詞はinやat、forなどの単語、句とは名詞のかたまりのことなのでin the parkやfor your birthdayなどのことを指します。
例文を使いながら、前置詞句の前と後ろで区切ってみます。
今回はfor my friend’s birthday、on September 9thという2つの前置詞句があるので、それぞれの前と後ろでチャンク区切りをしています。
③不定詞・動名詞の前
「チャンク」の区切り方の3つめは、不定詞・動名詞の前です。
不定詞はto do〜の形、動名詞は-ingの形の文法項目です。
比較的これらの文法は意味の切れ目になることも多いので、区切りやすいと思います。
例文を見ながら、区切り方を確認していきましょう。
to studyの不定詞の前、Learningの動名詞の前にスラッシュで区切られていますよね。
チャンクごとに意味を訳すと少しかたい日本語になりますが、”きれいに訳そうとしすぎること”が我々日本人が文章を読んだり話したりする際の大きな弊害です。
チャンクで区切った範囲で、ざっくり理解していくことが大切です。
④接続詞の前
「チャンク」の区切り方の4つめは、接続詞の前です。
接続詞とはbecause「なぜなら」、when「〜の時」、while「〜の間」などの品詞で、文をつなぐ役割を持っているので、チャンクの区切り目としてもわかりやすいです。
接続詞を使った例文を、見ていきましょう。
接続詞の節(接続詞の入った文章:when I was small)は細かく区切る場合もありますが、今回のようにwhen I was youngと一文まとめてチャンクで区切るパターンも多いです。
⑤That節・疑問詞節の後
「チャンク」の区切り方の5つめは、That節・疑問詞節です。
that節はI think “that he is nice”やI find “that it is interesting.”などのthat、疑問詞節はI don’t know “what you like”.など疑問詞を使って主語や補語を作っている文章のことを指します。
どちらも含んだ例文を見ていきながら、区切り方を確認していきます。
今回の例文の中ではI think that, I feel thatのthat節、why you thinkの疑問詞節の部分がチャンクで区切られています。
why you think that wayは5語で区切ることも可能で、徐々に広げていくことが理解をさらに速めるコツです。
⑥関係代名詞の前
「チャンク」の区切り方の6つめは、関係代名詞の前です。
関係代名詞とは、which, that, who, whose, whatなど文章を修飾する品詞で、比較的区切り目としてはわかりやすい部分です。
ここまで読んでくださった方はチャンクの区切り方をガチで身に付けたい方だと思うので(🔥)、長めの文章で練習していきます!
長い文章で少しわかりにくかったかもしれませんが、which、whoの前で区切っています。
関係代名詞は補足的な意味なので、チャンクで区切った上で、()でくくり「あくまで補足的な情報である」イメージをもつと意味が理解しやすいです。
⑦カンマ・コロン・セミコロンの後ろ
「チャンク」の区切り方の7つめは、カンマ・コロン・セミコロンの後ろです。
カンマ( , )・コロン( : )・セミコロン( ; )はそれぞれ簡単にいってしまうと日本語の「、」に近いので、比較的チャンクの区切り方としてはわかりやすいです。
カンマ( , ) とは?
日本語でいうところの「、」に最も近く、文を繋ぐためのマーク
I went to the bookstore, but I couldn’t find what I was looking for.
「本屋に行ったけれども、探していたものは見つからなかった」
コロン( : )とは?
コロンにはいくつかの機能がありますが、主なものは「例示」です。
I like playing many different types of sports: basketball, baseball, and soccer.
「バスケ、野球、サッカーなどのスポーツが好きです」
セミコロン( ; )とは?
セミコロンにもいくつかの機能がありますが、主なものは「相反」です。
Playing the guitar made me feel bored before; now it makes me happy.
「以前はギターを弾くのは退屈だった、けど今は楽しい」
カンマ・コロン・セミコロンのルールを再度理解していただいた上で、続いては本題のチャンクでの区切り方を文章の中で見ていきましょう。
今回は長めの文章でしたが、いかがでしょうか?
カンマ・コロン・セミコロンに関しては区切る箇所がわかりやすいので、どんどんチャンクで区切る練習に使っていきましょう。
まとめ チャンクのメリットと区切り方
今回は、全ての英語学習の効果を最大化することができる「チャンク」のメリット、区切り方について解説しました。
①英語を話すときに、流暢さ・正確性が高まる
②英語を読むときや聞くときに、理解のスピード・深さが高まる
③英語を書くときに、文章を書くスピード・正確性が高まる
全ての学習にチャンクを取り入れ、区切ることに慣れてきたらチャンクの幅・かたまり自体を広げていきましょう。
そうすることで、さらにスムーズに4技能の理解度や精度が高まっていくはずです。
何か今回の記事で不明点や疑問点などがあれば、LINE公式アカウントの方でご質問いただければと思います。
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それではここまで記事を読んでくださって、ありがとうございました!